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2013年12月5日木曜日

レオンベルガーの子犬の飼い方のポイント


・レオンベルグ市の紋章のライオン
 レオンベルガーは、ドイツ南東の都市レオンベルグ市に住んでいたハインリッヒ・エシック氏が、レオンベルグ市の紋章のライオンに似ている犬を作ろうと考え、1846年に作出された大型犬です。

 ニューファンドランドやセント・バーナード、グレート・ピレニーズなどが交配に用いられました。
 牧畜犬として飼育されていましたが、優れた見張りの能力を評価され、オーストリアやイギリス、フランス、イタリアなどの王室でも飼われていました。


・穏やかで、人と一緒に過ごすのが大好き
 レオンベルガーはおとなしく、ゆったりとして、優しく穏やかな性格です。
 人や犬に対しても、とてもおおらかで、小さな子どもの遊び相手も、安心して任せることができます。明るく陽気で、愛情深く、人と一緒に過ごすことが大好きな犬種です。

 レオンベルガーは飼い主には大変忠実ですが、自分で状況を分析して判断することができる賢さがあります。見知らぬ人や犬などには用心深くなり、飼い主を守るためには、勇敢に立ち向かうこともあります。しかし、日常生活の中で、飼い主に対して攻撃的な態度を見せることはなく、しつけもしやすいので、番犬としては最適な犬種です。


・子犬のうちから、しつけをして最高のパートナーに!
 レオンベルガーは頭のよい犬種で、学習能力も記憶力も優れているので、しつけをすればするほど賢く、飼い主の希望に沿った犬になります。
 飼い主に対して服従の気持ちがあるので、忠実に、飼い主の希望に応えようと努力してくれます。子犬のうちから、「こんな犬になって欲しい」と願いながら、積極的にしつけましょう。


・指の間の皮膚が水かきに発達!
 レオンベルガーのようにスタミナのある犬種の飼い方では、毎日たっぷりと散歩や運動をさせてあげることが大事です。また、指の間の皮膚が水かきのように発達していて、泳ぎが得意なので、水遊びをさせてあげるのもよいです。
 耳のお手入れとブラッシングが欠かせないので、子犬のうちから体中を触られることに慣れさせる飼い方をして、お手入れをさせるようにしつけましょう。

チベタン・テリアの子犬の飼い方のポイント


・チベットで幸福を招く守護犬として大切にされていた犬種
 チべタン・テリアは紀元前から存在していた、古い犬種で、チベットのロストバレーのラマ教の寺院で繁殖されていました。
 寺院では、「チべタン・テリアが逃げてしまうと幸せも逃げる」といわれ、神の使いとして神聖化されていたため、厳重に管理され、飼育されてきました。

 しかし、14世紀に起きた大地震で道が閉ざされ、チべタン・テリアの消息も不明になってしまいました。1920年にロストバレーを訪れたインド人医師が、チべタン・テリアを入手し、イギリスに持ちかえったことにより、世界に知られるようになりました。チベットでは、「ドーキ・アプソ」と呼ばれています。


・「テリア」とは血縁関係がない
 チべタン・テリアはその当時、テリアのようなサイズだったことから、テリアという名前がつきましたが、全く血縁関係はありません。
 チベット寺院で門外不出の犬として飼育されてきたため、純粋性が保たれており、性格面の改良だけで、現在に至ります。


・明るく、愛きょうがあり、穏やかで優しい
チべタン・テリアは明るく、愛きょうがあり、活発でありながら、穏やかで優しい性格です。飼い主にとても忠実な反面、見知らぬ人や犬に対しては用心深く、強い警戒心を抱くところがあります。子犬のうちから、人や犬に慣れさせる飼い方を心がけて、あまり用心深くなりすぎないように、しつけましょう。


・頑固でマイペースなところも…
 チべタン・テリアは洞察力があり、適切な状況判断ができる賢い犬種です。
ただし、頑固でマイペースなところがあるため、飼い主の命令であっても、融通を利かせないことがあり、あまり愛想のないところがあります。
 甘やかし過ぎる飼い方をしてしまうと、無駄吠えがひどくなる場合があるので、
子犬のうちから、最低限のしつけはしっかりをするようにしましょう。

 もともと遊牧民が飼っていた牧畜犬なので、身体能力は高く、運動量も多いので、毎日散歩や運動をしっかり行う必要があります。
 また、子犬のうちから体中を触らせることに慣れさせる飼い方をして、お手入れがしやすいようにしつけましょう。


アメリカン・スタッフォードシャー・テリアの子犬の飼い方のポイント


・改良されて穏やかな性質になった、元闘犬
 アメリカン・スタッフォードシャー・テリアはアメリカ原産の闘犬です。
 19世に、イギリスのスタッフォードシャー・ブル・テリアをアメリカに輸入し、マスティフ系の犬やアメリカン・ブルドッグと交配させ、獰猛な性格に造り上げました。1900年にアメリカで闘犬が禁止されると、アメリカン・スタッフォードシャー・テリアの攻撃性を抑える改良が行われましたが、闘犬愛好家の反発を買いました。その結果、闘犬の性質を別犬種として発展させたピット・ブル・テリアと、ペットタイプに改良した、アメリカン・スタッフォードシャー・テリアが生まれました。闘犬として使用する場合、アメリカン・スタッフォードシャー・テリアであっても、アメリカン・ピット・ブル・テリアとして取り扱われます。


・飼い主にのみ忠実な、飼い方の難しい犬種
 アメリカン・スタッフォードシャー・テリアは改良されたとはいえ、大変独立心旺盛で、飼い方が難しい、攻撃的な性格の大型犬です。
 飼い主にのみ忠実で、フレンドリーで愛嬌のあるところも見せます。
 アメリカン・スタッフォードシャー・テリアは小さい子どもや年配の方がいる家庭、または犬を飼うのが初めてであったり、大型犬のしつけに慣れていない家庭では絶対に飼ってはいけない犬種です。


・子犬のうちから、徹底したしつけが必要!
 アメリカン・スタッフォードシャー・テリアの飼い方で重要なのは、神経質な性格にならないよう、子犬のときから人や犬に慣れさせ、社会性を身につけさせるしつけを必ずすることです。
 また、アメリカン・スタッフォードシャー・テリアのような大型犬をわがままに育ててしまえば、誰も手が付けられなくなってしまうので、コミュニケーションをしっかり取りつつ、一貫性のある、わかりやすいしつけをするようにします。

 アメリカン・スタッフォードシャー・テリアは大変力が強いので、子犬のうちから絶対に飼い主を引っ張る癖をつけさせないために、散歩の時はリーダーズ・ウォークのしつけを徹底しましょう。難しい場合は、きちんとしつけるために、調教師やドッグトレーナー、訓練所など専門家に相談してみましょう。

ホワイト・スイス・シェパード・ドッグの子犬の飼い方のポイン


・白いジャーマン・シェパード・ドッグ
 ジャーマン・シェパード・ドッグに、白色の子犬が生まれることがあり、子犬に問題がないものの淘汰され、ショーでは犬種規定外の扱いを受けていました。
 一部の愛好家が血統を守り、アメリカやカナダで繁殖されたものが、スイスに輸入され、改良の結果、ホワイト・スイス・シェパード・ドッグとなりました。
日本では2004年に、新犬種としてJKCに登録されました。


・ジャーマン・シェパード・ドッグよりも穏やか
 ジャーマン・シェパード・ドッグの欠点を改良して、繁殖させたため、ジャーマン・シェパード・ドッグよりも穏やかな性質です。
 ホワイト・スイス・シェパード・ドッグは、見知らぬ人や犬に対しては、攻撃的な行動を取ることは少なく、子どもに対しても穏やかに接することが出来ます。

 家族に対しても大変従順で、問題行動はあまりないでしょう。
 しかし、子犬のうちに様々な経験を積ませて、神経質だったり、臆病な性質ににさせないようにすることは大事です。子犬のうちから、人や犬に積極的に触れさせる飼い方を心がけ、社会性を身につけさせましょう。 


・子犬のときから、しっかりとしつけを!
 警察犬などととして働く、ジャーマン・シェパード・ドッグと同様に、大変優秀で、賢いホワイト・スイス・シェパード・ドッグですが、適切なしつけをしなければ、その能力は活かせません。子犬のときから、きちんとしつければ、かなり高度な事柄でも、軽々こなすことができるようになります。

 飼い主は毅然とした態度を取り、一貫したしつけをする必要があります。
 きちんとしつけるためには、調教師やドッグトレーナー、訓練所など専門家に子犬のしつけを相談することも検討しましょう。


・たっぷりの運動と知的な遊びを
 ホワイト・スイス・シェパード・ドッグは運動量が多いこととあわせて、知的な訓練も喜ぶ犬種です。毎日しっかり散歩や運動をさせる他に、知的な刺激のあるゲームやトレーニングも生活に組み込んだ飼い方を工夫しましょう。また、仕事をするのに喜びを見いだすような犬種なので、仕事や役割を持たせるのもよいでしょう。

 子犬のうちからか体を触ることに慣れさせる飼い方をして、お手入れがしやすいようにしつけましょう。

アラスカン・マラミュートの子犬の飼い方のポイント


・エスキモーのマラミュート族のそり犬
 アラスカン・マラミュートは北極のそり犬としては最古級の、2000~3000年ほど遡れる歴史をもっています。シベリアン・ハスキーとよく似ているため、混同されることが多いのですが、アラスカ西部のエスキモーのマラミュート族が狩猟や漁業、そり引きに使用するために飼育していた犬種です。


・穏やかで、人が大好きな犬種
 アラスカン・マラミュートはオオカミのような強面の容姿をしていますが、性格はとても穏やかで、温厚で、小さな子どもにも優しく接することが出来ます。
 人が大好きで、飼い主に対して忠実で忍耐強く、とても献身的で、いつも飼い主と一緒にいたいと思っています。


・独立心が旺盛で、頑固な一面も…
 アラスカン・マラミュートは飼い主への忠誠心が強く、物静かですが、独立心が旺盛で、頑固な一面もあり、しつけが難しい場合もあります。
 遊びが大好きで、なによりも飼い主と一緒にいることに喜びを見いだす犬種なので、子犬のころから、飼い主との遊びや一緒に過ごす中で、しつけをしていくのが効果的です。


・たっぷりの運動で、ストレスをためさせない飼い方を
 アラスカン・マラミュートはいつも飼い主と一緒にいたいと思っている犬種なので、留守番が長いとストレスが溜まって、室内で、破壊的なイタズラをすることがあるようです。子犬のころから甘やかしすぎず、一貫性のあるしつけをしていきましょう。
 また、極寒の地でそりを引く犬だったため、パワーに溢れており、散歩や運動が足りないことでも、ストレスがたまってしまいます。

 毎日の散歩や運動はたっぷり行うようにしましょう。雪ぞりを引かせたり、重い荷物を運ばせる運動もよいです。特に、留守番をさせる時には、たっぷりと散歩や運動を済ませてから出かけるようにしましょう。
 寒さには強い犬種ですが、暑い季節には、熱射病対策をして、室内などで涼しく過ごさせてあげるなどの配慮が必要です。また極寒仕様の被毛は毛量も多く、定期的にむだ毛を取り除く必要があるので、子犬のうちから体を触られることに慣れさせる飼い方をして、お手入れをしやすくしましょう。

アイリッシュ・ウルフハウンドの子犬の飼い方のポイント


・大飢饉で絶滅しかけた、オオカミ狩りの犬…
 アイリッシュ・ウルフハウンドは全犬種中最大の体高を持ち、オオカミより足が速く、唯一、単独でオオカミを倒すことができる犬種と言われています。
 紀元前273年には存在し、紀元前14~15世紀ころにアイルランドに渡ってきてから、オオカミと戦うために大型化が図られたと考えられています。
 アイリッシュ・ウルフハウンドは、オオカミやキツネ、イノシシ狩りで活躍していましたが、アイルランドからオオカミたちが姿を消して行き、また、19世紀には大飢饉もおこり、絶滅の危機に陥りました。

 1862年にアイリッシュ・ウルフハウンドの愛好家が、生き残っていたアイリッシュ・ウルフハウンドにボルゾイやグレート・デン、ディアハウンドなどを交配させて、個体数を増やし、復活することができました。


・超大型犬でも、気性は穏やか
 アイリッシュ・ウルフハウンドはJKC規定ではオスの体高81~86cm、体重54.5㎏以上が理想とさる超大型犬です。
 気性は優しく穏やかで、思いやりがあり、小さな子どもとも仲良くすることができます。おおらかな平和主義のために、番犬や護衛犬には不向きなほどです。
 控えめな性格で、的確な状況判断ができ、しつけにも意欲的に取り組む賢い犬なので、飼い方自体はそれほど難しくはありません。

 ただし、超大型犬のアイリッシュ・ウルフハウンドの飼い方で重要となるのは、必要とされる十分な食料とスペース、豊富な運動量とそれに付き合うための時間などをきちんと確保することです。


・子犬のしつけと運動はしっかりと!
 アイリッシュ・ウルフハウンドは超大型犬なので、子犬のころから、基本的なしつけをしっかり行いましょう。

 また、アイリッシュ・ウルフハウンドは運動能力が高い犬種なので、散歩や運動は子犬のころから毎日たっぷりと行ってください。十分な広さのある土地で自由に走り回る運動ができること、屋内でのびのびとできるスペースがあること、足をのばしてゆっくり眠れる温かく柔らかい寝床があることなど、ストレスを感じずに暮らせる環境をととのえてあげる事が、飼い方の基本です。

レークランド・テリアの子犬の飼い方のポイント


・キツネ狩りの犬
 レークランド・テリアは、レークランドと呼ばれるイギリスの湖水地方で、キツネ狩りをしていた犬種です。山岳地帯の岩の間に入り込んでキツネを追える、狭い肩幅と、狩りで長く走り回っても疲れない、長い脚が特徴の小型犬です。
 フォックスハウンドが作出されるよりも前に、キツネ狩りをしていたといわれ、数百年の歴史を持つ古い犬種です。


・明るく、飼い主に忠実
 レークランド・テリアは明るく、陽気で、ふざけることが大好きな性格で、とてもエネルギッシュです。飼い主に対してはとても忠実ですが、洞察力が鋭く、飼い主の態度を見極めることができるので、一貫性のある態度を取るようにしましょう。


・テリア気質がとても強い
 レークランド・テリアはテリア気質が特に強く、気性が激しく、攻撃的な面をもっています。自分より大きな相手に勇猛果敢に挑んでいく、怖いもの知らずなところや、自分から戦いを挑んで行くような負けず嫌いなところがある犬種です。
 レークランド・テリアには、子犬のうちに、「吠えない」「噛まない」といったしつけをきちんと教え込む必要があります。

 また、散歩中にほかの犬が近づいてきたら、すれ違いをさせず、しっかり「マテ」をさせて、押さえこみ、相手の犬が通り過ぎるのを待ってから、歩きだすくらいのしつけが必要です。子犬のときからの飼い方の積み重ねが、一生を左右するので、厳しくきちんとしつけましょう。
 安全な場所で思いっきり走り回らせるなど、しっかり運動させてストレスをためさせない飼い方が、攻撃性を抑えることにつながります。


・気まぐれで飽きっぽいので、短時間のしつけを根気強く続けて
 レークランド・テリアは賢い犬種ですが、飽きっぽく気まぐれな性格で、しつけをするのが難しい犬種です。しつけに一貫性がなかったり、長く、しつこかったりすると、すぐにやる気をなくし、簡単に放棄してしまいます。
 しつけは、短時間に集中して興味をもてるに工夫し、メリハリをつけながら、根気強く続けましょう。

 被毛のお手入れがしやすいように、子犬のうちから体を触らせることに慣れさせる飼い方を心がけましょう。

2013年12月4日水曜日

プチ・ブラバンソンの子犬の飼い方のポイント


・ブリュッセル・グリフォンとベルジアン・グリフォンの短毛種
 ブリュッセル・グリフォンやベルジアン・グリフォンは、元々はネズミなどの害獣駆除のために作出され、平民に飼われていましたが、上流貴族たちの抱き犬として可愛がられるようになりました。当時の貴族社会では短吻種の犬がブームだったため、ブリュッセル・グリフォン、ベルジアン・グリフォンとパグなどが交配されたことで、生まれた短毛種がプチ・ブラバンソンです。

 現在でも、各国のケネルクラブによって、ブリュッセル・グリフォン、ベルジアン・グリフォン、プチ・ブラバンソンの取扱いは異なり、アメリカやイギリスなどでは、同一犬種のカラーバリエーションとして公認登録していますが、日本のJKCにおいては別犬種として公認登録しています。


・明るく活発で、愛嬌があるが、警戒心が強い
 プチ・ブラバンソンはは明るく陽気な性格で、愛嬌があり、活発で、貴族の抱き犬だったこともあり、飼い主にはとても従順です。

 しかし、見知らぬ人や犬に対しては、警戒心が非常に強く、神経質なところを見せ、吠えかかることがあります。
 こうした問題行動は、子犬のころから人や犬に慣れさせる飼い方をして、社会性を身につけさせることによって、抑えることが出来ます。


・独立心が旺盛で、プライドが高い
 プチ・ブラバンソンは独立心が旺盛でマイペースな性格で、プライドが高く、しつけが難しいところがあります。
 活発な性格なので、子犬のころから遊びを交えながら、しつけをすると効果的です。


・温度管理と体重管理に注意した飼い方を
 プチ・ブラバンソンは短吻種なため、暑さには非常に弱いのですが、短毛種なので、寒さにも弱い犬種です。冬の外出時には洋服を着せてあげるとよいでしょう。
 また、太りやすく肥満になりやすいので、子犬のうちから適正な食事量と運動量に配慮した飼い方を心がけましょう。

ブル・マスティフの子犬の飼い方のポイント


・マスティフとブルドッグの割合は、6:4
 ブル・マスティフはイギリスのイングランド原産で、1860年代ころから、オールド・イングリッシュ・ブルドッグとイングリッシュ・マスティフを交配させて、作出されました。イングリッシュ・マスティフが絶滅の危機に陥った際は、逆にブル・マスティフが交配に力を貸したといわれています。
 純血種同士を交配させたというよりも、この二種のみを掛け合わせて、マスティフ6、ブルドッグ4の理想的な割合の犬種を作り出したようです。


・侵入者を殺さずに捕らえ、確保する護衛犬
 ブル・マスティフは農場や猟場の番人の護衛として、侵入する不審者や密猟者を捕えるために、作出されたため、強いアゴで主人がくるまで侵入者を確保するように、しつけられていました。イングリッシュ・マスティフ譲りの力強さと、オールド・イングリッシュ・ブルドッグ譲りの獰猛性が備わったブル・マスティフは、1871年には「ライオンと戦った」という記録もあり、第二次大戦中は軍用犬として使われました。


・物静かで温和な家庭犬で、番犬に最適
 現在のブル・マスティフは凶暴性が取り除かれていて、逆に特別な訓練をして教えない限りは、攻撃性はありません。とても物静かで、温和な性格で、心を許した飼い主には、甘えてくるほどです。
 しかし、普段はとても穏やかなブル・マスティフですが、大事な飼い主や仲間に危機が迫れば、勇猛果敢に立ち向かい、守ろうとする、頼もしい番犬としての素質を持っています。


・子犬時代の飼い方で、一生が決まります
 現在のブル・マスティフは大変飼いやすくなったとはいえ、闘犬の素質があることを忘れずに、子犬のうちからしっかりしつけをしなくてはなりません。
 子犬のうちからしつけをすれば、忍耐強い犬になり、ほかの犬種の犬と比べても問題行動のない犬として、穏やかに暮らすことができます。

 厳しい態度を保ちながら、深い愛情を示す飼い方ができる人に向いた犬種です。
 激しい運動は必要ありませんが、きちんと犬を制御できる力のある人が散歩につれていくことや、子犬のうちから引っぱり癖をつけないことなど、力が強い大型犬の飼い方を家族できちんと学び、協力してしつけましょう

ベルジアン・シェパード・ドッグ・グローネンダールの子犬の飼い方のポイント


・漆黒の被毛が美しい犬種
 ベルジアン・シェパード・ドッグは、地域や特徴によって4タイプに分かれ、ベルジアン・シェパード・ドッグ・グローネンダール、の他に黄色やフォーン(小鹿の茶色)と黒の混色のタービュレン、短毛のマリノア、針金のような巻き毛のラケノアがいます。
 ベルジアン・シェパード・ドッグ・グローネンダールは、外見の美しさを重視したため、グローネンダール「村で一番の美女」といわれていた、グローネンダール城主の愛犬が、犬種改良に貢献したそうです。


・明るく、陽気だが、繊細で気難しい面も…
 ベルジアン・シェパード・ドッグ・グローネンダールは明るく、陽気な性格でとても活発な一方で、心が繊細で、少し神経質なところがあります。
 子犬のうちから見知らぬ人や犬に慣れさせる飼い方をしておかないと、神経質な性格が強まり、攻撃的な犬になってしまう場合があるので、注意が必要です。

 ベルジアン・シェパード・ドッグ・グローネンダールは、飼い主に対してとても忠実で、物覚えもよく、子どもとも仲良くすることができますが、感情が繊細で神経質なため、賑やかな性格の小型の犬や猫とは相性が悪い場合があります。
 他の犬や動物との多頭飼いのような飼い方を考える場合には、注意が必要です。


・愛情をもってしつけ、子犬と信頼関係を築く
 ベルジアン・シェパード・ドッグ・グローネンダールは感受性が鋭いため、乱暴に扱われたり、厳しすぎる叱り方をするような飼い方では、心が傷ついてしまい、しつけが逆効果になる場合があります。
 子犬のときから、しつけには愛情を持って、温かい気持ちで接するようにしましょう。


・牧羊犬の飼い方の基本は、十分な運動量
 ベルジアン・シェパード・ドッグ・グローネンダールは身体能力が高いので、運動不足でストレスが溜まらないように、毎日たっぷりと散歩や運動をさせる飼い方をしてあげるようにしましょう。アウトドアも一緒に楽しめるので、子犬のうちに呼び戻しのしつけを必ずしておくようにしましょう。

 また、美しい被毛を保つためにも、子犬のうちから体を触られることに慣れさせる
飼い方をして、お手入れをしやすくしつけましょう。

プチバセット・グリフォン・ヴァンデーンの子犬の飼い方のポイント


・山野では悪魔、家の中では天使
 プチバセット・グリフォン・ヴァンデーンは、フランスのバンデーン地方原産の犬種です。グラン・バセット・グリフォン・バンデーンを小型化して作出され、ブリケ・グリフォン・バンデーンとは兄弟種にあたります。
 バセット種はウサギなどの猟に使われた猟犬で、抜群の運動量、鋭い嗅覚を用いて、確実に獲物を捕えることから、「山野では悪魔、家の中では天使」と称されていました。ウサギたちにとっては「バセットに狙われたら逃げられない」悪魔ですが、家の中にいれば、かわいいペットだという例えです。


・明るく陽気で、好奇心旺盛な性格
 プチバセット・グリフォン・ヴァンデーンは明るく陽気な性格です。好奇心旺盛で、獲物を追うように、いつも楽しいことはないかと探しまわっています。
 飼い主に対してはとても従順で、子どもやほかの動物とも友好的に接することができます。


・独立心が強く、頑固な一面も…
 プチバセット・グリフォン・ヴァンデーンは、独立心が強く、頑固な一面もあるため、子犬のときから、しっかりとしつけをする必要があります。
 落ち着きがないところがあり、気がそれてしまって、あまり集中力が続かないところがあるので、子犬の好きな遊びを交えながらしつけをするとよいでしょう。
 あまり寒くないところであれば屋外での飼い方も可能ですが、温かい寝床をよういしてあげましょう。


・たくさん運動をさせてあげる飼い方を
 プチバセット・グリフォン・ヴァンデーンは、一日中狩猟ができるほど、スタミナ抜群で疲れ知らずの行動的な犬種です。小型犬ではあっても、毎日しっかり散歩と運動をさせる必要があります。

 アクティブなので、ドッグランなど野外で自由に遊べる場所で思いっきり走らせてあげるとよいでしょう。アウトドアやアジリティなどのスポーツにも向いています。
 猟犬の習性から、行ったら行きっぱなしにならないよう、子犬のうちからしっかりと、呼び戻しのしつけはしておきましょう。

 被毛のブラッシングはそれほど大変ではありませんが、垂れ耳で、定期的に耳の掃除をしたほうがよいので、子犬のうちから体を触らせることに慣れさせる飼い方をして、お手入れをしやすくしましょう。

ハバニーズの子犬の飼い方のポイント


・原産地は地中海西部、改良はキューバ
 ハバニーズは、16世紀にスペイン人によって、キューバの州とハバナへと持ちこまれたと考えられており、唯一のキューバ原産の犬種で、現在では、キューバの国犬になっています。

 キューバの上流階級に愛され、愛玩犬として、ロシアやフランスへと渡りましたが、輸出された先々で次々に革命がおこり、貴族たちが地位を追われたため、各地にいたハバニーズも絶滅してしまいました。20世紀になり、本国キューバでの革命から生き残った犬たちは、アメリカへ送られ、プードルなどと交配して、現在のハバニーズとなりました。
 アメリカでの人気は現在でも高く、革命後のキューバでは、国犬でありながら、希少な犬種となっています。


・愛情深く、忠実で、しつけも入りやすい
 ハバニーズは明るく陽気で、とても活発です。飛び跳ねるように歩く長毛の小型犬で、動き回る道化のようにおどけて見せたり、周囲に愛想を振りまいて喜ばせるのが大好きです。貴族の愛玩犬だった歴史もありますが、芸をしてサーカスなどで活躍していたこともあります。飼い主に対する愛情がとても深く、忠実です。

 ハバニーズは温和な性格で、小さい子どもやほかの動物とも仲良く暮らすことができます。JKC規定では体高23~27cmとなっており、体重も3~6㎏ほどの小型犬で、問題行動も少ない犬種です。
  ハバニーズは物覚えがよく、しつけも入りやすいので、子犬のうちに最低限のしつけだけはしておくとよいでしょう。


・いろいろな環境に慣れさせ、社会性を培う飼い方を
 ハバニーズには、社交性や協調性もありますが、やや臆病で、警戒心が強いところがあります。そのため、子犬のころから人や犬に慣れさせ、いろいろな環境を経験させる飼い方を心がけ、臆病な性格を改善してあげると、活発で陽気なところがより強調されるようになるでしょう。


・毎日の被毛のお手入れが必要
 ハバニーズの被毛は真っ白な綿のような巻き毛で、毎日お手入れをしないと、汚れが目立ち、すぐに毛玉ができてしまいます。
 子犬のうちから、体中を触られることに慣れさせる飼い方をして、ブラッシングなどの手入れを嫌がらないようにしつけをしておきましょう。

ベルジアン・シェパード・ドッグ・タービュレンの子犬の飼い方のポイント


・ベルジアン・シェパード・ドッグの中では日本で一番人気
 19世紀のベルギーで、牧羊犬の仕事が減って、激減した「ベルジアン・シェパード・ドッグ」を調査した結果、ベルジアン・シェパード・ドッグは一つの犬種ではなく、地域ごとにはっきり異なる特徴を持った4タイプの犬種に分けることができると判明しました。

 黄色やフォーン(小鹿色の茶)と黒の混色のベルジアン・シェパード・ドッグ・タービュレン、短毛のベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノア、黒い長毛のベルジアン・シェパード・ドッグ・グローネンダール、針金のような巻き毛のベルジアン・シェパード・ドッグ・ラケノアの4タイプがあり、世界的には、ベルジアン・シェパード・ドッグ・グローネンダールが一番人気です。しかし、日本ではベルジアン・シェパード・ドッグ・タービュレンの方が登録数が多く、人気があるようです。


・運動能力が高く、穏やかで友好的
 ベルジアン・シェパード・ドッグ・タービュレンは、タービュレン村産の牧羊犬で羊の誘導をしていました。ベルジアン・シェパード・ドッグ中で、一番穏やかで、優しい性格です。友好的すぎて番犬には向きません。
 神経質なところもあまりなく、人にも犬にもフレンドリーで、一緒に遊ぶことができるため、ペットとして飼いやすい犬種です。

 また、運動能力に大変高くいので、ドッグスポーツをさせたり、アウトドアを一緒に楽しむ飼い方に適しています。特にドッグスポーツやアウトドアを楽しもうと思う場合には、まず子犬のうちから、呼び戻しのしつけを確実に入れるようにしましょう


・子犬は、愛情をもってしつけ、ほめて伸ばす
 ベルジアン・シェパード・ドッグ・タービュレンは、ほかのベルジアン・シェパード・ドッグ同様、飼い主には大変忠実で、しつけをすればするほど、どんどん覚えて行く賢さがあります。子犬にも、どんどんしつけをしましょう。
 ただし、心がとても繊細で、厳しく怒られると傷き、記憶力が良いので、そのことを、いつまでも覚えています。ベルジアン・シェパード・ドッグ・タービュレンの能力を引き出すためにも、愛情を持って、褒めて伸ばすしつけをするとよいでしょう。

フレンチ・ブリタニー・スパニエルの子犬の飼い方のポイント


・外見はスパニエルとセターの中間
 フレンチ・ブリタニー・スパニエルはフランスのブルターニュ地方原産の犬種で、16~18世紀には鳥猟犬として、とても人気の高い犬種でした。
 先祖は、すでに絶滅したシャン・ド・オイルというセターだと考えられており、フレンチ・ブリタニー・スパニエルがスパニエルとセターの中間のような外見をしているのは、セターの血が流れているためです。

 19世紀にイギリスからほかの猟犬が輸入されるようになり、20世紀後半には狩猟自体があまり行われなくなったため、激減しましたが、愛好家の手によって、現在では頭数を回復することができました。


・明るく温和で、平和主義
 明るく陽気で、人懐っこく、温厚な性格で、しつけにも自発的に取り組み、我慢強く、状況判断を自分ですることができるので、ペットとして、とても飼いやすい犬種です。
 飼い主にはとても従順で、精神的にバランスがとれていて、平和主義で戦いは好まないので、小さい子どもやほかの動物とも仲良くすることができます。
しつけも入りやすいので、子犬のときからどんどんしつけてあげましょう。


・冷静であり、やや臆病なところも…
フレンチ・ブリタニー・スパニエルは冷静に状況分析をすることが
できますが、平和主義な性格のため、やや臆病なところがあります。
子犬のころから、人や犬に慣れさせるほか、いろいろな所に連れていき、
たくさんの経験を積ませるしつけをすることで、経験値が増し、
臆病な性質が改善される場合があります。

大変頭のよい犬種なので、フレンチ・ブリタニー・スパニエルの
優しく温和な性格も尊重してあげながら、無理強いすることなく、
優しくしつけてあげるとよいでしょう。


・鳥猟犬だったため、運動量は豊富
フレンチ・ブリタニー・スパニエルは鳥猟犬だったため、
スタミナは抜群で、運動量は豊富です。
散歩や運動はたっぷりとしてあげるようにしましょう。
猟犬の特性として、行ったり行きっぱなしになってしまうことがあるので、
子犬のときに呼び戻しのしつけはしっかりと行いましょう。

アメリカン・ブリタニー・スパニエルの子犬の飼い方のポイント


・アメリカで改良されたフレンチ・ブリタニー・スパニエル
 17世紀フランスのブルターニュ地方にいたスパニエル種を原種として、19世紀に多目的の鳥猟犬として改良され人気のあった、フレンチ・ブリタニー・スパニエルは、1930年にアメリカに輸入され、すぐに人気犬種となりました。
 翌年にはアメリカに適した犬種に改良する計画が盛り上がり、1942年にはアメリカン・ブリタニー・スパニエルが犬種として完成しました。

 アメリカン・ブリタニー・スパニエルとフレンチ・ブリタニー・スパニエルの違いは、体高さや体重、頭の大きさ、筋肉の付き方、毛色などで、マズルはアメリカン・ブリタニー・スパニエルの方が長くて太いようです。
 FCIにおいては、フレンチ・ブリタニー・スパニエルとの違いが微妙なため、公認はされておらず、現在ではアメリカ国内のみで飼育されています。
 区別をしない場合は単に「ブリタニー」ともよばれています。


・明るく温和な性格で、平和主義
 アメリカン・ブリタニー・スパニエルの性格は、フレンチ・ブリタニー・スパニエル同様、明るく陽気で、人懐っこく、温厚な性格です。
 飼い主にはとても従順で、小さい子どもやほかの動物とも仲良くすることできる、精神的にもバランスがとれた、平和主義で戦いを好まない犬種です。
しつけにも自発的に取り組み、我慢強く、状況判断を自分ですることができるので、ペットとして、とても飼いやすい犬種です。子犬のときからどんどんしつけてあげましょう。


・冷静だが、やや臆病…
 アメリカン・ブリタニー・スパニエルは冷静に状況分析をすることができますが、平和主義で、やや臆病なところがあります。
 子犬のころから、人や犬に慣れさせるほか、いろいろな所に連れていき、たくさんの経験を積ませる飼い方をしてあげると、経験値が増し、臆病な性質が改善されていきます。
 大変頭のよい犬種なので、その優しく温和な性格も尊重してあげながら、無理強いすることなく、優しくしつけてあげましょう。


・運動量の多い鳥猟犬
 アメリカン・ブリタニー・スパニエルは鳥猟犬だったため、スタミナは抜群で、運動量は豊富です。散歩や運動はたっぷりとしてあげるようにしましょう。

ベルジアン・グリフォンの子犬の飼い方のポイント


・ブリュッセル・グリフォンやプチ・ブラバンソンとは兄弟犬
 ベルジアン・グリフォンは、17世紀にネズミなどの害獣駆除のために作出され、
ブリュッセル・グリフォンと同じく、上流貴族の抱き犬として愛されるようになりました。その時代は短吻種がブームだったため、パグやキング・チャールズ・スパニエルなどの血が導入され、現在のような姿になったようです。

 ベルジアン・グリフォンは黒い針金状のラフコートで、同じベルギー原産で色違いのブリュッセル・グリフォン、短毛種のプチ・ブラバンソンとは兄弟犬です。
 元々、同犬種として扱われていて、1880年代に別犬種として扱われるようになりましたが、現在も、アメリカやイギリスでは3犬種を同一犬種のカラーバリエーションとして扱ったりなど、各国のケネルクラブによって取扱いは様々です。

 日本のJKCでは、3犬種はすべて別犬種として公認登録しています。
ベルジアン・グリフォンはブリュッセル・グリフォン同様、繁殖がとても難しとされています。

・子犬のうちから、人や犬に慣れさせる飼い方を
 ベルジアン・グリフォンはルーツにヨークシャ・テリアの血も流れており、テリアのような明るさがあり、にぎやかに感じるほど、陽気で活発なところがあります。
 しかし、見知らぬ人や犬に対しては警戒心をあらわにし、吠えたてることがあります。このような神経質な側面が、大きく表に出ないようにしつけるためには、子犬のうちから、人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、社会性を身につけさせましょう。


・気難しいところもあるので、個性を尊重したしつけを…
 家族に対してはとても従順なベルジアン・グリフォンですが、独立心旺盛で、プライドが高く頑固なところもあります。しつけをする際には、個性を尊重してあげることが大事です。子犬のうちから、飼い主との信頼関係をきちんと作り、基本的なしつけから根気強く取り組みましょう。


・暑さにも、寒さにも弱い
 短吻種なため暑さにはとても弱いですが、寒さにも弱いので、暑さ・寒さ対策には注意してあげましょう。
 ブラッシングがしやすいように、子犬のうちから体を触ることに慣れさせる飼い方を心がけましょう。

ベドリントン・テリアの子犬の飼い方のポイント


・子ヒツジの皮を被ったオオカミ
 ベドリントン・テリアは、19世紀にイギリスのノーザンバーランド州の炭鉱の街ベドリントンで誕生した犬種で、「子ヒツジのような風貌」と例えられることが多い、独特な容姿をしています。
 正確な起源は不明ですが、キツネやアナグマ、ウサギなどの狩りをするための狩猟犬として作出され、強い狩猟本能を持つことから、闘犬として使われていたこともあるようです。


・エネルギッシュで、遊ぶの大好き
 ベドリントン・テリアはとても活発でエネルギッシュです。遊ぶのが大好きで、小さい子どもとも仲良く遊ぶことができ、子どもたちの荒っぽい遊びにも付き合ってくれる寛容さがあります。飼い主に対しては大変従順で、飼い主と一緒にいることに幸せを感じるようです。

・警戒心が強く、攻撃的な一面も…
 ベドリントン・テリアは普段は温和で穏やかな性格ですが、見知らぬ人や犬に対しては警戒心を強く表わし、相手の動きや相手が仕掛けてきた場合には、攻撃的な面を見せて、勇猛果敢に応戦します。

 テリア気質も強く、かなり頑固な性格で、意思を曲げないところがあり、それが原因でほかの犬とトラブルを起こす場合もあります。
 このようなトラブルを回避させるためにも、まず、子犬のうちから人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、社会性を身につけさせるしつけをすることが大事です。


・子犬の社会化と毎日の運動が飼い方のポイント
 また、ベドリントン・テリアは短気で興奮しやすく、興奮すると飼い主の声も耳に入らず、手がつけられない状態になってしまうことがあります。
 他の人や犬と仲良くやっていく社会性を養うことと、日常的にストレスを溜めないように、毎日しっかり散歩や運動をさせることが大事です。

 ベドリントン・テリアは遊ぶことが大好きなので、ドッグランなどで自由に走り回らせてあげられるよう、子犬のうちから、呼び戻しのしつけはしっかり行いましょう。定期的な被毛の刈りこみが必要なので、子犬のうちから体を触ることに慣れさせる飼い方をして、お手入れをさせるようにしつけましょう。

スタッフォードシャー・ブル・テリアの子犬のしつけ方


・ギャンブルの闘犬として誕生
 スタッフォードシャー・ブル・テリアは、18~19世紀にかけて、闘牛が盛んだったイギリスで、ブルドッグと数種類のテリアなどを交配して作られました。
 骨太で筋肉質のがっしりとした体格の中型犬で、闘犬や番犬として愛好されました。アメリカに渡り、アメリカン・スタッフォードシャー・テリアや、「ピットブル」として有名なアメリカン・ピット・ブル・テリアの基礎犬になりました。


・穏やかな性格への改良
 1835年にイギリスで闘犬が廃止されると、スタッフォードシャー・ブル・テリアをペットやショードック用に、獰猛性を排除して穏やかな犬種に改良するべく、マンチェスター・テリアが交配されました。現在、イギリス国内の登録ベスト5に必ず入るほど人気の犬種です。

 スタッフォードシャー・ブル・テリアは、陽気で、人懐っこく、飼い主には従順で、深い親愛の情を示します。見知らぬ人や犬に対しても、愛きょうを見せ、穏やかに接することができます。


・飼い方の難易度が高い、闘犬資質
 改良され、飼いやすくなったとはいえ、大胆で不屈の精神をもつスタッフォードシャー・ブル・テリアの闘犬としての資質は残っています。初めて犬を飼う人や、犬のしつけに慣れていない人には飼い方が難しいです。ちょっとしたことで、瞬間的に興奮して、攻撃することがあるので、子犬のうちから、徹底したしつけをしましょう。

 ただし、追い詰めたり、厳しく接しすぎると逆効果です。
 飼い主は、犬が興奮状態にあってもきちんと制御できるように、リーダーシップのとり方や制止、安全対策、子犬の服従訓練などを理解しておくべきです。


・ドッグランは、社会性を身につけてから
 スタッフォードシャー・ブル・テリアは運動能力が高く、遊ぶことも好きなので、毎日しっかり散歩や運動をさせましょう。ただし、ドッグランなどに入れるには、子犬のころに人や犬に慣れさせる飼い方をして、ほかの犬に対して攻撃的にならないよう、きちんと社会性を身につけさせる必要があります。

 痛みに強く、怪我や病気の発見が遅れる事があるので、子犬のころから体のチェックや観察をする習慣をもちましょう。

ポリッシュ・ローランド・シープドッグの子犬の飼い方のポイント


・「ポリッシュ」「PON(ポン)」の愛称で人気
 ポリッシュ・ローランド・シープドッグは、ポーランドのローランド地域原産の牧羊犬で、16世紀ころからチべタン・テリアやプーリーなどと交配が行われ、19世紀後半に犬種が固定しました。ビアデッド・コリーやオールド・イングリッシュ・シープドッグの祖先犬にあたるため、容姿が似ています。

 第二次大戦で絶滅寸前になりましたが、愛好家の非常な努力により、頭数を増やして現在に至ります。


・明るく活発でありながら、温厚
 ポリッシュ・ローランド・シープドッグは明るく活発で、とても温厚で優しい性格です。飼い主に対してはとても従順で、小さな子どもやほかの動物に対しても友好的に接することができます。牧羊犬だったため記憶力がよく、子犬のときから一つ一つ丁寧にしつけていけば、とても飼いやすい、ペットとしても人気の高い犬種です。

 ただし、しつけなどのトレーニングに対して、あまり積極的な方ではありません。遊び好きなので、遊びの中にしつけを取り入れ、少しずつ根気強くしつけていくとよいでしょう。


・社会化を意識した子犬の飼い方を
 ポリッシュ・ローランド・シープドッグに攻撃的なところはありませんが、飼い主以外の見知らぬ人や犬に対して、警戒心を強く示すことがあります。また、「怪しくない」と判断すれば、友好的に接することが出来ます。

 子犬のうちから、たくさんの人や犬に接するようにさせ、多くの経験を積ませる飼い方を心がけ、社会性を身につけさせてあげれば、より多くの場面で、友好的に接することができるようになります。


・飼い方の注意点は、体重管理と皮膚疾患
 ポリッシュ・ローランド・シープドッグは太りやすく、体重が増えると、関節を痛めやすくなるので、運動不足に注意しましょう。また、長時間の散歩よりも、フリスビーなどのスポーツや知的刺激を取り入れた運動などを好みます。

 防寒性に優れた長く柔らかいむく毛は、毛量が多く、皮膚が蒸れて皮膚疾患になりやすいので、毛玉取りやブラッシングが欠かせません。子犬のうちから意識的に体を触らせる飼い方をして、お手入れをしやすくしましょう。

スキッパーキの子犬の飼い方のポイント



・「小さな羊飼い(牧羊犬)」
 スキッパーキは、ベルギーのフランダース地方で飼われていた「ルーベルナール」という黒毛の牧羊犬がルーツとされており、大型に改良したのがベルジアン・シェパード、小型したのがスキッパーキと考えらています。
 スピッツタイプの小型犬で、被毛は圧倒的に黒が多い。

 ブリュッセルと近郊都市を結ぶ運河を航行する貨物船の番犬として重宝されていたために、名前の由来も「小さな船乗り」だと考えられていましたが、フランドール方言の「小さな羊飼い(牧羊犬)」に由来するという説がベルギーで一般化しました。
 1885年にベルギーのマリー・アンリエット王妃に飼われたことで、ブームとなり、世界各地に広まって行きました。


・好奇心も警戒心も強く、番犬向き
 スキッパーキは明るく陽気な性格で、好奇心旺盛ですが、見知らぬ人や犬に対しては警戒心が強く、とても番犬に向いた素質があります。
 JKC規定では理想体重4~7㎏とされ、小型ですが、害獣となる小動物を追う番犬や牧羊犬として働いていたため、大変活発です。生命力にあふれ、せわしないほどに激しく動き回ります。


・子犬のしつけには、遊びの要素を取り入れて!
 スキッパーキの学習能力は高いのですが、自由に動き回ることが好きで、かなり飽きっぽく、しつけの際は集中力を持続させるのが難しいです。
 しつけに遊びの要素を入れたり、生活や遊びの間にしつけ要素を組み込むなど、飼い方を工夫しましょう。

 頑固なところがあり、成犬にしつけをし直すのは難しいので、子犬のうちに基本的なしつけから根気強く取り組みましょう。
 また、子犬のときから、なるべく人や犬に多く触れさせる飼い方を心がけ、いろいろなところへ連れて行って、社会性を培うと、落ち着いた対応ができるようになります。


・引っぱり癖に注意
 スキッパーキは活発で好奇心が強いので、散歩や運動をたくさんさせてあげましょう。 また、疲れ知らずで動きまわり、リードを引っ張ることが多いので、子犬時代から引っ張り癖をつけないように注意しましょう。
 毛量の多いダブルコートなので、子犬のうちから体を触らせるのに慣れさせる飼い方をして、むだ毛とりやブラッシングをしやすくしましょう。



ラサ・アプソの子犬の飼い方のポイント


・飼う人に幸運をもたらす犬(魔除け)
 ラサ・アプソは、頭から足の先まで豊かな長毛に覆われた小型犬で、チベット仏教の聖都ラサ市の寺院で、2000年もの間、僧侶や貴族だけに飼われていました。
 チベット仏教のダライ・ラマは、中国の皇帝にラサ・アプソを献上する伝統があり、その伝統は1908年にラスト・エンペラーとなる宣統帝にラサ・アプソを送るまで続いていたそうです。

 中国宮廷の門外不出の犬、ペキニーズとラサ・アプソとを交配して作出されたのが、シーズだと言われています。


・聴覚が非常に優れている
 ラサ・アプソは非常に優れた聴覚をもち、来訪者の足音を遠くから聞きわけることができるといわれています。不審者の来訪を聞きわけられたり、雪山に同行して雪崩の前兆を知らせることができたりと、とても重宝されていたようです。


・警戒心が強く、ペースを乱されるのは嫌い…
 ラサ・アプソはとても無邪気で、明るく陽気な性格で、飼い主に忠実で愛情深い犬ですが、見知らぬ人や犬に対してはとても神経質で、強い警戒心を抱きます。
 自立心旺盛でプライドが高いため、「イヤなことはイヤ」というタイプで、小さい子どもやほかの犬がふざけてきたり、遊ぼうとちょっかいを出してきたりすると、寛容にはなれず、ともすれば攻撃に転じることもあります。


・しつけは難しいので、根気強く取り組んで
 ラサ・アプソはプライドが非常に高く、頑固でマイペースなため、大人になればなるほど、しつけをするのが難しくなります。順応性のある子犬のうちしかできないと思って、しつけにはきちんと取り組みましょう。子犬のうちから、人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、社会性を培いましょう。無邪気で甘えん坊な性格を生かし、飼い主と遊びながら、少しずつ、そして根気強く、しつけをしていきましょう。


・子犬のうちから体を触ることに慣れさせる飼い方を
 ラサ・アプソは長く伸びる長毛のダブルコートで、被毛の毛量が多いので、毎日、丁寧にブラッシングをしないと毛玉になってしまいます。
 手入れを嫌がらずにでさせるように、子犬のうちから体を触ることに慣れさせる飼い方を心がけましょう。

チャウチャウの子犬の飼い方のポイント


・チャウチャウと秋田犬は遺伝的に近縁

 チャウチャウは、中国華北原産の中型犬で、がっしりとした体格と、羊毛のように厚い下毛と青黒い舌が特徴です。詳しいルーツは明らかになっていませんが、2000年以上前から中国に存在していたようで、美術品などに姿が残されています。
 2004年のDNA分析の結果で、チャウチャウと同じ青い舌を持つシャー・ペイよりも、日本の秋田犬の方が、遺伝的に近いことがわかりました。


・食用の歴史の中、歩くのが苦手に…
 番犬やそり犬、猟犬としても活躍しましたが、最も需要があったのは食用で、穀物のみで飼育して肉(食用)、毛皮(衣料用)、骨(漢方用)が使われました。現在の中国でも、伝統料理として食べる人はいます。
 チャウチャウを食用にするにあたって、太りやすくするため、後ろ足がまっすぐ棒状に「改良」され、あまり早く歩けなくなりました。


・無愛想だが従順な番犬タイプ
 チャウチャウは独立心が強く、物静かで、落ち着いた性格です。飼い主にすらあまり愛想がないのですが、飼い主に対しては従順です。
 警戒心が強く、神経質ですが、臆病ではないので、よい番犬になります。

 ただし、チャウチャウは他人への非常に強い警戒心をもつので、成犬になって攻撃的にならないよう、子犬のころから、人や犬に慣れさせる飼い方を心がけて、、しっかり服従訓練などのしつけをする必要があります。
 子犬のころから、多くの経験を積ませ、社会性を培うことで、警戒心や攻撃性を抑えることができます。


・飼い方の注意点は、運動(体重)管理と暑さ対策
 歩きにくい後ろ足に加え、体重も重く、あまり活発に動きたがらないので、太りやすく、心臓に負担がかかりやすくなっています。
 病気を防ぐためにも、子犬時代から適度な運動をさせ、ゆっくりでも毎日散歩をする習慣をつけるよう、子犬のころからしつけましょう。

 チャウチャウは寒さには強く、暑さには非常に弱いので、暑い時期にはクーラーを入れるようにしましょう。散歩も早朝や夜に行くなど、熱中症にならないように、
細心の注意を払うようにしましょう。
 また、子犬のうちから体を触ることに慣れさせる飼い方をして、お手入れをしやすいようにしつけましょう。


ビアデッド・コリーの子犬の飼い方のポイント


・先祖は約2000年前から、牧羊犬として活躍
 ビアデッド・コリーの先祖は、スコットランドのハイランド地方で活躍していた
牧羊犬だといわれています。耐水性にすぐれた被毛を持つこの牧羊犬と、1514年にスコットランドに連れてこられた、3頭のポリッシュ・ローランド・シープドッグが、現在のビアデッド・コリーの基礎となりました。


・ビアデッドとは「口ひげ(ビアード)」から
 ビアデッド・コリーの名前の由来は、その特徴でもある口ひげのような毛が生えていることによります。この全身を覆うやわらかくて長い毛は、耐水性・防寒性に優れていたので、全天候型で牧羊の仕事をすることができました。
そのため、アンダーコートの毛量が大変多く、毛玉ができやすいので、毎日のブラッシングが欠かせません。子犬のうちから、ブラッシングが好きになるように、しつけましょう。


・飼い方のポイントはたっぷりの運動
 ビアデッド・コリーは見た目のイメージとは違い、とても活発で明るく陽気です。
元々は牧羊犬なので、走るのも大好きで、体は引き締まっていて丈夫です。
 飼い方で必要なことは、散歩や運動をたっぷり行うことです。定期的にドッグランなどに連れて行って、自由に走らせてあげるとよいでしょう。


・家族には従順で、とても甘えん坊
 家族に対してはとても従順で、甘えん坊です。
 牧羊犬は賢く、飼い主の心を読む洞察力に優れているため、状況判断をすることができます。飼い主との間にきちんとした信頼関係が結ばれる飼い方をすれば、とてもよいパートナーとなり、子どもの面倒も見てくれるような、優しさがあります。
 そのためにも、子犬のときから一貫性のあるしつけをすることが、何よりも大事です。


・若いころは、飼い方に手を焼くほど活動的
 ビアデッド・コリーの多くは、子犬から青年期にかけては、飼い方に手を焼くほど、活動的になるので、子犬のときから、しっかりしつけをしましょう。
 また、JKCの規定では体高は、オスは53~55cm、メスは51~53cmで、体重も20~30㎏になる犬種なので、子犬のうちから引っ張り癖をつけないように、注意しましょう。

ジャイアント・シュナウザーの子犬の飼い方のポイント


・スタンダード・シュナウザーを基礎に作出
 シュナウザーにはミニチュア・シュナウザー、スタンダード・シュナウザー、そして、ジャイアント・シュナウザーの3種類がいます。ジャイアント・シュナウザーはドイツ南部のバイエルン地方やヴュルテンベルク地方で、スタンダード・シュナウザーを大型化した、力強い牛追い犬、全天候型の牧畜犬を作出するため、スタンダード・シュナウザーを基にして、グレート・デン、ブービエ・デ・フランダース、スタンダード・プードル、ロット・ワイラーなどと交配して作出されました。


・学習能力が高く、穏やかでおとなしい
 ジャイアント・シュナウザーは学習能力が非常に高く、自らで考えて状況判断をし、行動することができる、大変賢い犬種です。飼い主に対しては大変忠実で、愛情深く、興奮して騒ぎたてることもなく、穏やかでおとなしい性格です。


・勇猛果敢で大胆不敵、番犬として最適
 ジャイアント・シュナウザーは牛追い犬のほか、警察犬や警護犬としても活躍しており、見知らぬ人や犬など、自分が怪しいと判断した場合は、大胆不敵に立ち向かって行きます。責任感が強く、任された仕事は徹底的にこなそうとするので、番犬としても最適です。飼い主への忠誠心が強く、飼い主を守るために勇猛果敢に挑んでいきます。


・防衛本能が強い大型犬、子犬時代のしつけが重要!
 ジャイアント・シュナウザーは大変優秀な犬種ですが、防衛本能がとても強いため、子犬のときからしっかりと良いこと悪いことを教えて、飼い主が望む姿にしつけてあげることが大事です。ジャイアント・シュナウザーは理解力があるので、しつけをすればするほど、賢くなっていきます。

 また、JKC規定では体高60~70cm、体重35~47㎏とかなり大きく成長するので、引っ張り癖をつけないように、しつけましょう。
 子犬のうちから飼い主がリーダーであることをはっきりと認識させる飼い方をしましょう。運動量も多い犬種なので、毎日の散歩や運動はしっかりする必要がありますが、体が大きく、体重が重いため、関節炎に注意しましょう。

プーリーの子犬の飼い方のポイント


・ハンガリー原産、ドレッドヘアーの牧畜犬
 プーリーの祖先は9世紀ごろに、遊牧民のマジャール人によって、ハンガリーのドナウ地域に連れてこられた牧畜犬と考えられています。

 同じくハンガリー原産でひとまわり大きいのコモンドールと一緒に家畜の群れの面倒を見ており、コモンドールは番犬として夜間の警戒にあたり、プーリーが昼間の家畜の面倒を見ていたようです。


・活動的で、独立心が強い
 プーリーは全身防水性のロープ状の被毛で覆われ、顔が見えないような容姿をしていますが、牧畜犬として活躍していたため、とても活動的で、身軽に走り回ります。 自分で判断する力がある一方、独立心が強いため、なるべく子犬のうちから服従訓練のしつけを行う必要があります。


・縄張り意識と防衛本能が強い
 飼い主にはとても忠実ですが、縄張り意識が非常に強く、見知らぬ人や犬に対しては、牧畜犬の本能から、激しく威嚇して追い払おうとします。
 また、飼い主のことを守ろうとするため、怪しいと感じた相手に対しては警戒心を緩めず、時には攻撃をしかけることもあります。

 プーリーは大変賢い犬種なので、子犬のうちから人や犬に対して慣れさせる飼い方をしましょう。また、子犬のときから多くの場所に連れて行き、社会性を培い、経験を積ませることもプーリーのしつけの一貫として必要です。


・飼い主との上下関係をはっきりと!
 プーリーは大変優秀な牧畜犬の素質を持っているので、飼い方次第では家庭犬としても、大変優秀で、飼い主の役に立つ犬になることができます。
 独立心が強く、成犬してからしつけをするのは難しいため、子犬時代の飼い方が一生を左右すると考えて、根気強くしつけに取り組みましょう。
 飼い主がリーダーであることをはっきり理解させる飼い方を心がけましょう。


・皮膚病にならないよう、プロのトリマーによる手入れが必要
 プーリーのロープのような縄状の被毛は、伸び続けるため、家庭でペットとして飼う場合は、カットすることが多いようです。濡れると乾きにくいので、皮膚病にならないよう気をつけましょう。子犬のうちから体を触らせることに慣れさせる飼い方をして、お手入れがしやすいようにしつけましょう。

シーリハム・テリアの子犬の飼い方のポイント


・高い狩猟能力を持つ攻撃的なテリア
 シーリハム・テリアは、1850~1891年に、イギリスのウェールズで、ジョン・エドワード大佐が「オッター・ハウンドと一緒に水辺で働く猟犬を得る」ことを目的に、多くのテリア系を掛け合わせて作出した、比較的新しい犬種です。エドワーズ大佐は勇猛果敢で恐れ知らずの犬種を作出するために、生後2~3カ月の子犬に、キツネを見せるテストを行い、攻撃的な態度を見せた子犬のみを残し、繁殖させていったと言われています。

 シーリハム・テリアは、地中に潜って獲物と戦い、捕らえるタイプの猟犬として、アナグマやキツネ、カワウソなどの猟に非常高い狩猟能力を発揮し、熊狩りに使われたこともあると言われています。


・ショードッグと実猟犬の矛盾…
 シーリハム・テリアは1903年にドッグショーに初めて出場し、注目を浴びることになりました。ペットやショー・ドッグとして体型や色が改良され、攻撃的な性格も薄められていきました。ここにきて、攻撃的な性格をわざと選んで繁殖させてきた事との矛盾が生じ、賛否両論が巻き起こった結果、実猟犬としての特徴を残したまま、現在はペットやショードッグとして飼われ、少数ですが猟犬としても利用れています。


・飼い方の難しい、非常に強いテリア気質
 シーリハム・テリアは、非常に強いテリア気質を持ち、気が強く、勇猛果敢です。飼い主には愛情深いですが、見知らぬ人や犬に対しては本気で攻撃性を向けることがあります。また、大きな声で吠えるように改良されてきたため、子犬のころから、無駄吠えのしつけに悩まされることになるでしょう。

 シーリハム・テリアのしつけは素人には難しいとされます。
 子犬のころから気性が激しいため、厳しくしっかりとしつけをする必要があります。


・しっかりと運動をして攻撃性を抑える飼い方を
 シーリハム・テリアの運動量はそれほど多くはありませんが、運動不足でストレスがたまるのを抑え、社会性を身につけるために、毎日欠かさず散歩や運動をさせましょう。子犬のうちから他の人や犬に慣れさせる飼い方を心がけましょう。

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアの子犬の飼い方のポイント


・ジャーマン・シェパードに良く似た容姿
 ベルジアン・シェパード・ドッグには、ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノア、ベルジアン・シェパード・ドッグ・タービュレン、ベルジアン・シェパード・ドッグ・グローネンダール、ベルジアン・シェパード・ドッグ・ラケノアの4タイプがあります。ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアは、4タイプ中唯一の短毛種で、ジャーマン・シェパードとよく似ています。

 ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアはベルギーのメッヘレン原産で、牧羊犬や番犬として使われていました。


・実用に特化した働き者の犬種
 ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアは、ほかのベルジアン・シェパード・ドッグの中で、特に実用に特化しています。現在も、警察犬や麻薬探知犬、国境警備犬、介護犬、セラピー犬などの使役犬として活躍している、一番の働きものです。
 使命感に燃え、大変賢く、しつけを楽しむことができる犬で、飼い主に対しても大変忠実です。また、陽気で明るく、愛想もよいため、ペットとして飼っても、よき家族となることでしょう。


・子犬のころから社会化を意識した飼い方を
 ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアは、見知らぬ人や犬などに対して、大変用心深く、強い警戒心を抱きます。
 ペットとして飼育する場合には、攻撃的な性格にならないように、子犬のころから人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、社会性を身につけさせるしつけをすることが大事です。賢い犬なので、


・身体能力が高く、非常にエネルギッシュ
 ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアの飼い方で注意が必要な点は、かなりの運動量が必要ということです。大変身体能力が高く、子犬のころからしっかり散歩や運動をさせる必要があります。ジョギングや走り回るスポーツなど、ある程度激しい運動もさせてあげましょう。 力も強いので、リードの引っ張り癖をつけさせないよう、子犬のときからしつけましょう。

また、子犬のうちから体中を触らせることに慣れさせる飼い方をして、お手入れがしやすいようにしつけましょう。

2013年12月3日火曜日

オールド・イングリッシュ・シープドッグの子犬の飼い方のポイント


・ミュージカル「アニー」にも登場
 オールド・イングリッシュ・シープドッグの起源には諸説あり、正確なことはわかっていません。その名のとおり、昔のイギリスの田舎で家畜を管理したり、市場に護送する牧羊犬として活躍していました。19世紀中ごろ、イギリスでは人々のために働く作業犬は免税対象となっており、その証明で断尾をする習慣があったため、ボブ・テール(短い尾)というニックネームがつけられました。
 1880年代にアメリカに輸出されると、20世紀初頭には裕福な家庭の半数が、オールド・イングリッシュ・シープドッグを飼っているといわれるほどの人気になりました。

・明るく陽気なイタズラっ子
 オールド・イングリッシュ・シープドッグは明るく陽気な性格で、イタズラも大好きです。、毛むくじゃらでわかりにくいですが、イタズラをしようとするときには、目をキラキラさせ、イタズラっ子のような表情をしています。
 

・激しい気性を制御できる飼い方をしましょう
 オールド・イングリッシュ・シープドッグは家族には従順ですが、家畜の護衛をしていた牧羊犬だったので、自分が怪しいと思った見知らぬ人や犬に対して、激しい攻撃性を見せる、とても勇敢なところがあります。
 最近では、その激しい気性が品種改良され、かなり冷静になってきましたが、激しい気性が潜んでいる事を前提として、オールド・イングリッシュ・シープドッグをしっかりコントロールできるように、子犬のうちからしつけましょう。

 JKC規定ではオスの理想体高は61cmで、大きいオールド・イングリッシュ・シープドッグの場合40㎏近くになる場合もあるので、子犬のうちから見知らぬ人や犬に対して慣れさせる、社会化を意識した飼い方を心がけ、十分にしつけを行う必要があります。


・しっかりと散歩と運動を!
 オールド・イングリッシュ・シープドッグは牧羊犬だったため、大変スタミナがあります。毎日しっかりと散歩や運動をさせるようにしましょう。
 また、被毛が多く、毎日ブラッシングの欠かせません。子犬のうちから体を触らせることに慣れさせる飼い方をして、お手入れを嫌がらないようにしつけましょう。

ボロニーズの子犬の飼い方のポイント


・ふわふわの被毛の貴重な贈り物
 ボロニーズは、少なくとも11世紀ごろには存在していて、権力者への贈り物として人気があった、小型の愛玩犬です。容姿が似ているビション・フリーゼやハバニーズ、ローシェン、マルチーズなどの系統と、血統の繋がりがあると考えられています。抜けにくく、臭いが少ない、水をよくはじく、ふわふわとしたむく毛のシングルコートは、低アレルゲンで犬アレルギーの人でも飼育できるといいます。


・ヨーロッパ貴族たちの抱き犬
 イタリアのボローニャ地方で人気があったボロニーズは、ヨーロッパの上流階級にも愛され、フランスのルイ16世やオーストリアのマリア・テレジア、ロシアの女帝エカテリーナなどにも可愛がられていたそうです。
 ボロニーズは人間の貴族のようにかわいがられ、高級なクリスタルガラスで作られた器で、上質な食事を与え、仔犬に授乳する人間の乳母まで雇われていたほどだったともいわれています。


・内気で、人懐っこく、甘えん坊
 ボロニーズの飼い方は難しくはありません。貴族にも愛でられた品のある動きで、手もかからない犬種で、人懐っこく、温厚で、とても甘えん坊な性格です。
 その多くが内気な性格で、ほかの人や犬には臆病なところを見せることがあります。内気で恥ずかしがりやなので、子犬のうちから人に犬に触れさせる飼い方を心がけ、社会性を身につけさせてあげましょう。ただし、子犬を抱っこして散歩に連れて行くと、ほかの人や犬に対して、極度に怯えるようになるので、注意しましょう。


・散歩や遊びが大好き
 ボロニーズは、マルチーズやシーズよりは活発で、愛玩犬の中では運動量が多い方です。散歩も好きなので、きちんと運動をさせてあげることが飼い方の前提です。
 遊び好きで、イタズラも好きなので、よいことと悪いことは子犬のうちからはっきり一貫してしつけるようにしましょう。


・子犬のうちから体を触らせるのに慣れさせる飼い方を!
 ボロニーズの毛はもつれやすく、毛玉になりやすいので、丁寧なブラッシングをしてあげましょう。白い被毛なので、目や口などの汚れも目立ちやすいです。
 子犬のうちから体を触ることに慣れさせる飼い方を心がけ、ブラッシングやお手入れを嫌がらずさせるようにしつけましょう。

エアデール・テリアの子犬の飼い方のポイント


・テリア種最大の「キング・オブ・テリア」
エアデール・テリアは「キング・オブ・テリア」と呼ばれ、テリア系で最も大きい犬種です。JKC規定ではオスの体高約58~61cm、メスで約56~59cmと
テリアの中で最大で、大変筋肉質な体格をしています。
 ルーツはイギリスのヨークシャーにあるエア渓谷(エアデール)にいた犬で、1800年代にカワウソやキツネ、イタチなどを狩る猟犬として活躍しました。

 今は絶滅したブラック・アンド・タン・テリアとオッター・ハウンド、マンチェスター・テリアなどが交配され、今の姿になりました。川の中でのカワウソ猟を得意としていたようですが、大きな動物の狩りにも使われていました。大変有能に働く、勇敢でとても賢い犬種で、現在は軍用犬や警察犬、災害救助犬などとしても活躍しています。


・自信に満ちあふれ、有能で勇敢
 エアデール・テリアは「キング・オブ・テリア」と呼ばれるだけあって、何事にも動じない自信に満ち溢れ、恐れを知らない勇敢な犬種です。
 また、与えられた仕事はかなり難しい内容でも、見事にこなすことができる、高い学習能力を持っています。

 しかしながら、独立心があり、非常にプライドが高く、筋の通った一貫性のある指示でなければ、従おうとしない頑固さがあります。
 他のテリア系の犬のように、攻撃的ではありませんが、自分より下だと判断した人や犬を、自分に従わせようとする権勢欲の強いところがあります。
 子犬のうちから、飼い方、ふるまいに気をつけて、リーダーは飼い主であることをはっきり認識させましょう。


・飼い方のポイントは、しっかり運動させて、問題行動を抑えること!
 エアデール・テリアはパワーに溢れており、子どもっぽいところがあるので、イタズラが大好きです。子犬のうちから、一貫したルールにのっとった飼い方をして、しっかりと、やっていいことと悪いことを教える必要があります。

 大変活発で運動量が多く、運動不足でストレスがたまるような飼い方をすると、家の中をメチャクチャにしてしまうことがあるので、散歩や運動はしっかりとさせましょう。
 トリミングも必要なので、子犬のうちから体中を触らせる飼い方を意識して、すすんでお手入れをさせるようにしつけましょう。

2013年11月27日水曜日

バセンジーの子犬の飼い方のポイント


・アフリカコンゴ原産の古代犬種
 バセンジーはアフリカのピグミー族と一緒に暮らしていた猟犬で、イギリスの探検隊に発見されて広まりました。詳しい起源はわかっていませんが、バセンジーが古代エジプト王朝でも飼われていた、数千年の歴史がある古代犬種であることは、間違いないようです。バセンジーはサイトハント(視覚猟)でも、セントハント(嗅覚猟)でも、優れていたため、狩猟犬として重宝されていました。


・表情豊かな「吠えない犬種」
 バセンジーは吠えないことで有名で、世界的に人気があり、日本の住宅環境でも飼いやすいと、人気の犬種です。しかし、まったく声を出さないのではなく、ヨーデルのような笑い声のような声や、うなる悲鳴のような声、キツネのような声などを出すこともあります。
眉間にしわを寄せて、困ったような表情をしているバセンジーですが、困ったことがあるとそのしわがさらに深まるなど、まるで人間のような表情をみせます。


・飼い主には愛情深いが、他のものにはよそよそしい
 バセンジーは数千年の歴史を持つ古代犬種で、あまり改良されていないため、愛想がいい方ではありません。飼い主に対しては愛情深く接し、甘えることもありますが、ほかの人や犬には強い警戒心を持つので、眉間に深くしわを寄せた、神秘的ともいわれる無表情で接します。

 これは何千年も続く性質なので、子犬のときからしつけをしても、大きく変えることは難しいですが、子犬のうちからなるべく人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、人や犬に接することに免疫をつけてあげると、成犬になったときに警戒心をやわらげることができるでしょう。


・運動量と気温に配慮した飼い方を
 バセンジーはクールであまり活動的でない性格ですが、運動量は大型犬並みともいわれます。毎日たっぷり散歩や運動をするようにしましょう。吠えなくてもストレスがたまっていないか、子犬のころから観察して、配慮してあげましょう。

 また、アフリカ原産で、寒さには非常に弱いので、寒い期間の外出には洋服を着せてあげるようにしましょう。
 バセンジーは猫のように自分で毛づくろいをするため、お手入れは楽です。
 

ウェルシュ・テリアの子犬の飼い方のポイント


・ウェールズ生まれのテリア
 ウェルシュ・テリアは13世紀ころには、すでにいたとも言われていますが、1760年代にイギリスの北ウェールズで作出された犬種です。
 すでに絶滅してしまったブラック・アンド・タン・テリアとオールド・イングリッシュ・テリアの血統といわれています。改良の結果、大型犬のエアデール・テリアを小型化したような容姿になりました。


・パワフルなので、引っぱり癖に注意
 ウェルシュ・テリアはキツネやアナグマを巣穴から追い出す猟犬として、古くから活躍していました。性格は陽気で明るく、愛嬌があり、常にエネルギッシュで、好奇心が強く、シニアになってもパワーは衰えません。

 JKC規定では体高39cm未満、体重9~9.5㎏とされており、中型のテリアですが、筋肉質で、体の割に力が強いです。子犬のころから、飼い主がリーダーであることをはっきり認識させる飼い方をして、歩くときにはリードを引っ張らないよう、しっかりしつけましょう。


・主従関係を明確にして、激しいテリア気質を制御
 ウェルシュ・テリアは、テリア系の犬種ならではの活発さと、用心深く、警戒心が非常に強いところがあります。見知らぬ人や犬に対して、激しい攻撃性を見せることがあるので、飼い方に注意が必要です。一度攻撃のスイッチが入ると、飼い主の制止も耳に入らなくなり、制御が利かなくなることも多いようです。

 ノーリードで遊ばせる場合は、周りに他の小動物などがいない安全な場所を選んでください。ウェルシュ・テリアは飼い主に対しては従順な態度を見せるので、子犬のうちから、犬との主従関係をハッキリさせるしつけをしましょう。


・頑固なので、子犬のしつけは根気よく!
 ウェルシュ・テリアはテリア気質が強いため、頑固で「イヤなことはイヤ!」と受け入れないところがあります。何事にも柔軟な子犬のうちに、必要最低限のしつけは

するようにしましょう。咬み癖や無駄吠えのしつけ、呼び戻し、制止などができるようになるとよりコントロールしやすくなるでしょう。集中力がきれないうちに、遊びの要素を交えて、楽しみながらしつけると効果的です。
 子犬のときから体中を触らせるような飼い方を心がけ、お手入れをしやすくしつけましょう。

ウェルシュ・コーギー・カーディガンの子犬の飼い方のポイント


・カーディガンシャー地方のコーギー
 ウェルシュ・コーギー・カーディガンは、紀元前1200年ころにケルト民族がウエールズのカーディガンシャーの州に一緒に連れてきた、4000年近くの歴史をもつ犬種といわれてます。イギリスのジョージ6世の宮廷で飼われて、人気が出ました。家庭用の番犬でしたが、胴長短足の体で家畜の蹴りをかわしながら、家畜の足に噛みついて誘導することができたので、牧畜の手伝いをしていた犬です。


・ウェルシュ・コーギー・ペンブロークとは別犬種
 容姿の似たウェルシュ・コーギー・ペンブロークと同じ犬種とされ、交配もされていましたが、1934年に別犬種となりました。一番大きな違いは、尻尾です。

 ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは元々生えていないか、生えていても断尾の習慣があるため、尻尾で明確に区別ができました。現在では、犬の断尾や断耳をしない場合も多く、区別がつかなくなってきましたが、JKC規定では、ウェルシュ・コーギー・カーディガンは理想体高30cmなのに対し、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは約25~30cmとあり、個体差はありますが、ウェルシュ・コーギー・カーディガンの方が一回り大きいようです。


・子犬のしつけは、遊びを取り入れて
 ウェルシュ・コーギー・カーディガンは陽気で明るいく、遊ぶことが大好きです。 好奇心旺盛で興奮しやすく、熱中すると飼い主の声が耳に入らなくなります。
 また警戒心が強いため、見知らぬ人や犬に吠えかかることが多く、飼い主を悩ませます。子犬のうちから、無駄吠えや足への咬みつき癖がつかないように、しっかりしつけましょう。子犬時代からほかの人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、上手に社会化してあげましょう。

 飽きっぽく、あまりしつけをされるのが得意な方ではないので、子犬の好きな遊びを取り入れながら、集中できる時間に的確にしつけをするとよいでしょう。


・きちんと運動する飼い方を
 小さい体のウェルシュ・コーギー・カーディガンですが、頑丈で疲れ知らずの運動量の多い犬種です。牧畜犬として働かせる飼い方が理想ですが、家庭では、長めの散歩や、思いっきり走り回るゲームなどで運動させる飼い方をしてあげましょう。

コーイケルホンディエの子犬の飼い方のポイント


・ふさふさの尻尾でカモをおびきよせる
 コーイケルホンディエはオランダ原産のカモ猟の犬です。フサフサした尾を見え隠れさせて、カモを網までおびき寄せるという「コーイケル」という猟法で使っていたホンディエ(オランダ語で犬の意)だったため、コーイケルホンディエという名前になりました。カモを驚かせたり、追い立てたりしない、穏やかな性格の猟犬です。

 第二次大戦で激減し、絶滅寸前でしたが、愛好家の努力によって、現在でも希少な数ながら復活しています。


・飼い方が比較的やさしい、フレンドリーな性格
 コーイケルホンディエは明るく陽気で、気立てがよく、人や犬に対しても友好的な性格です。飼い主に従順で、大変忠実な上、とても賢く、さまざまな環境にも順応性が高いため、ペットとして飼いやすい犬種です。


・見知らぬ人や犬に慣れさせる飼い方で、社会性を培う
 フレンドリーなコーイケルホンディエも、見知らぬ人や犬に対しては用心深い一面があります。しかし、「敵ではない」と判断すれば、仲良く接することができます。
 そのために子犬のうちから、人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、社会性を身につけることが大事です。


・呼び戻しのしつけとお手入れ
 カモ猟では追いまわしをしないコーイケルホンディエですが、猟期以外は害獣の駆除をしていました。そのため、小さい動物や動くものを見て、追いかけて行ってしまうことがあります。行ったら行きっぱなしになってしまわないよう、子犬のうちから呼び戻しのしつけは、しっかりしておきましょう。

 また、ブラッシングが欠かせないので、子犬のうちから体中を触らせるような飼い方をして、お手入れをさせるようにしつけましょう。
 コーイケルホンディエは遊ぶことが大好きなので、子犬のうちから、遊びの中にしつけを取り入れると効果的です。
 

・運動能力と学習能力を活かして、新しいことにチャレンジ!
 コーイケルホンディエは活発で、大型犬並みの運動量が必要です。
 また、学習能力も高く、しつけをされることが好きなので、アウトドアやドッグスポーツにも挑戦してみるのもよいでしょう。


アイリッシュ・セッターの子犬の飼い方のポイント


・優美で引き締まった体の、赤い猟犬
 アイリッシュ・セッターは、セッター種の中では古い犬種で、15世紀にはすでに存在していたようです。祖先は、イングリッシュ・セター、レッド・スパニエル、アイリッシュ・テリアと考えられています。
 セッターはフセ(セット)の状態で、獲物の場所を知らせる鳥猟犬で、アイリッシュ・セッターはマホガニーともいわれる光沢のある美しい赤い被毛が特徴です。
 この赤い色は19世紀に入って、アイルランドで固定されました。


・明るく活発で、大人になっても無邪気
 アイリッシュ・セッターは、明るく陽気で、大変活発な性格で、好奇心も強く、いつもなにか楽しいことを探しています。子犬時代から生命力に満ち溢れ、非常に無邪気なので、ほかの人や動物に対しても友好的で、仲良くすることができます。
 また、いつまでも大人にならず、大型犬であればシニア世代に入る7歳くらいになっても、まだなお、子犬のように無邪気なままです。


・頑固で繊細、子犬は褒めてしつける
 アイリッシュ・セッターは賢い犬種で、飼い主にも従順ですが、あまり厳しいしつけは不向きです。
 陽気で、騒々しいようですが、実は感受性が強く、繊細な心の持ち主で、プライドも高いため、厳しくしつけたり、無視したりすると、攻撃的な態度に出ることもあります。自立心が強く頑固なので、大人になればなるほど、しつけがしにくくなります。順応性のある子犬のときから、しっかりメリハリをつけて、一貫性のあるしつけをしましょう。子犬のしつけは褒めてあげると、より効果が出やすいでしょう。


・飼い方の基本は運動!
 アイリッシュ・セッターはとにかくパワフルで、常にエネルギーに満ち溢れており、興奮しやすいところがあります。散歩や運動が足りないと、ストレスが溜まって、
落ち着きがなくなり、飼い主を困らせるようなイタズラや、破壊行動をすることもあります。このような犬の飼い方で大事なのは、毎日たっぷり散歩や運動をさせることです。また、散歩中に鳥や猫などを見つけて、走って行ってしまうこともあるので、散歩に連れて行く人は、突発的な行動を制止できるようにしましょう。

サルーキの子犬の飼い方のポイント


・中東原産の世界最古・世界最速の古代犬種
 サルーキは人に飼われた世界最古の犬といわれ、その歴史は7000年前まで遡ります。アラビアの遊牧民とともに、ガゼルやウサギの猟をしていたサイト(視覚)ハウンドで、中東全域の広範囲に生息するようになりました。2004年のDNA鑑定で、オオカミから最も早く別れた犬種の一つと確認されました。
 サルーキの走行時速は、全犬種中で最も速く、最高時速77㎞といわれています。


・クールで繊細な甘えん坊
 サルーキは穏やかで冷静な性格で、飼い主には深い愛情を示し、いつも一緒にいたがるわりに、愛想を振りまくことはなく、クールな態度をとります。
 しかし、とても甘えん坊で、寂しがり屋なので、留守番が多いと体調を崩してしまうような繊細さがあります。感受性が鋭く、乱暴に扱ったり厳しくしつけるのは逆効果なので、子犬は褒めてのばしましょう。


・子犬の社会化を意識した飼い方と、変化に富むトレーニングを
 サルーキには、少し離れて、ひとりで静かに、状況を分析しているようなところがあります。また、警戒心が非常に強く、見知らぬ人や犬に対して、攻撃的にはなりませんが、距離を置いて接します。

 子犬のうちから、なるべく警戒心を持たないで済むよう、多くの人や犬に接する飼い方を心がけましょう。たくさんの場所に連れていき、経験を積ませて、社会性を身につけることが大事です。
 また、サルーキは頭はよいのですが、大変飽きっぽく、地道に反復運動を繰り返すようなしつけには不向きです。集中力が持続する時間内で、少しずつ内容を組み変えながら、サルーキが興味を持つような楽しいしつけを工夫してみましょう。


・たくさんの運動と柔らかい寝床
 サルーキの飼い方では、自由に走り回れる時間や環境を用意してあげることが大事です。毎日たくさん散歩や運動をさせ、ストレスが溜まらないようにしましょう。

 とくに運動をして興奮していると、小動物を追いかけて行ったまま戻らなくなったり、跳躍力があって、1.5~2mの高さがないと、柵を飛び越えてしまうこともあるので、自由運動をさせるときは注意が必要です。
 また、必ず柔らかい寝床をつくり、できれば家の中で寝かせてあげましょう。

サモエドの子犬の飼い方のポイント


・希少な原始の犬
 サモエドは、古代より極寒のシベリアで狩猟民族のサモエード族と一緒に暮らしてきました。そり引きやトナカイの番、狩猟をするほか、一緒に眠って暖を取るなど、家族の一員でした。古代犬種でありながら、オオカミなどの血が混じらない純血種で、原始の犬に近いといわれる希少な存在です。
 スコット隊やアムンゼン隊との南極極地探検でも活躍して、有名になりました。


・温和でいて、甘えん坊
  サモエドは温和で、明るく、無邪気で、イタズラが大好きで、いつまでも子犬のままのようなところがあります。いつもニコニコ笑っているように見える目や口元は「サモエドスマイル」と呼ばれて親しまれています。
 飼い主に対しては甘えん坊で寂しがり屋なため、いつも飼い主と一緒にいたいと思っているような犬種です。


・飼い主に忠実で、平和主義
 サモエドはほかの人や犬に対しても友好的で、平和主義なため、攻撃性はなく、番犬には向きません。しかしながら、飼い主には大変忠実で、不審な人や動物、物音など、自分が「怪しい!」と思えば、吠えて、飼い主に知らせようとします。
 子犬のころから多くの人や犬に接するような飼い方を心がけ、社会性を培うと、警戒心を抑えることができます。


・飼い方の注意点は、温度管理と体重管理
 サモエドはシベリアの極寒地に耐えることができる犬種なので、皮下脂肪がしっかりとついています。日本の夏の暑さは厳しいものがあるので、必ずクーラーを入れて、温度管理に気を配るようにしましょう。
 また、太りやすい体質で、極寒の地で働くサモエドに見合う量の運動をさせずに、たくさん食べさせると、すぐに太ってしまいます。体重管理には気をつけ、毎日しっかり散歩と運動をさせましょう。


・子犬のときから体を触らせる飼い方を!
 サモエドの毛はダブルコートで、アンダーコートの毛量が非常多く、毛玉になりやすいので、ブラッシングはマメにしましょう。お手入れがしやすいように、子犬のころから体を触らせる飼い方をして、ブラッシングに慣れさせるしつけをしましょう。

ニューファンドランドの子犬の飼い方のポイント


・「ニューファン」の愛称で親しまれる、超大型犬
 ニューファンドランドは、カナダのニューファンドランド島原産の超大型犬です。ルーツは諸説ありますが、ニューファンドランド島で漁師の手伝いをしていた土着の犬と、バイキングが1100年ころに連れてきた、大きな熊のような黒い犬が起源になったと考えられています。また、ラブラドール・レトリバーの先祖といわれます。


・海難救助犬として大活躍
 ニューファンドランドは泳ぎが得意です。足には、水かき用の膜がついており、被毛も水をはじくように、油脂分が多く含まれています。エルベ島でおぼれかけたナポレオンを救ったのは、ニューファンドランドだったといわれ、カナダでは今も海難救助犬として働いています。


・優しく穏やかで、飼い主に対して忠実
 ニューファンドランドは飼い主に対して大変忠実で、優しく穏やかな性格の犬種です。小さな子どもやほかの動物にも友好的で、仲良く接することができます。
 ピーター・パンに登場する乳母犬ナナもこの犬種です。


・子犬のうちから仕事を与える
 JKC規定ではオスの体高は平均71cm、体重は平均68㎏とされ、場合によっては飼い主よりも体重が重い、超大型犬に成長します。
 ニューファンドランドは、忍耐強く、仕事熱心ですが、頑固なところもあるので、
子犬のうちから、しっかりしつけましょう。

 ニューファンドランドは学習能力が高く、仕事を与えられることに喜びを見いだす犬種なので、子犬のうちから仕事を与え、自分の役割を理解させる飼い方を心がけましょう。役割にそってしつけをしてあげると、より効果的です。
 超大型犬で力も強いので、いざというときに制御できるように、子犬のうちから制止や定位置に戻って待つ訓練は徹底しましょう。


・たっぷりと運動させ、室内でのびのびさせる飼い方が理想
 ニューファンドランドにはかなりの運動量が必要なので、毎日の散歩や運動は、たっぷりしてあげましょう。泳いだり、何かを引っ張る運動がすきです。
 暑さに弱いので、暑い時期の散歩には熱中症にならないよう注意が必要です。
 また、よだれを垂らす犬で、水を飲むときに周りに飛び散らしてしまうので、汚れる前提の対策が必要です。

チベタン・スパニエルの子犬の飼い方のポイント


・チベタン・スパニエルは「スパニエル」ではない
 チベタン・スパニエルはチベットに紀元前からいた、チベット原産の愛玩犬で、スペイン原産の鳥猟犬「スパニエル」とは別犬種です。容姿の似ているペキニーズとは、祖先を同じくすると考えられており、狆やパグのルーツだと考えれています。


・チベット寺院の門外不出の犬種
 仏教のシンボルである獅子に似た姿のチベタン・スパニエルは、何千年もの間、チベットの寺院で門外不出の犬として、ダライ・ラマをはじめ僧侶たちに大切にされ、諸外国の王への、贈りものとされてきました。僧院の高い壁に座り、外部を見張る番犬や、輪転仏具を回す祈祷犬としての役割を持っていたようです。


・明るく、陽気だが、人見知りも激しい
 チベタン・スパニエルは明るく、陽気で活発な性格で、飼い主に対しては大変忠実で、愛情深く接します。
 また、人見知りも激しく、見知らぬ人や犬には、激しい警戒心を見せ、吠えたてることがあります。飼い主に対する愛情に溢れる態度とは、まるで違う、大変無愛想な態度を取り、その様子は同じ犬とは思えないほどです。


・子犬時代の飼い方が、社会性を育てる
 チベタン・スパニエルは自立心が強く、マイペースで頑固な上、プライドも大変高いため、しつけが入りにくい犬種です。
 子犬のころから、人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、しっかり社会性を身につけさせましょう。とにかくマイペースなので、なるべく早い子犬のころから、根気強くしつけに取り組みましょう。甘やかして育てれば、頑固な性格が強まり、ますますしつけが難しい、社会性のないチベタン・スパニエルになってしまいます。

 たとえ子犬であっても、プライドを傷つけるようなしつけは、不向きです。手荒な扱いや乱暴な叱り方はせずに、愛情深く、しつけてあげましょう。


・体を触らせることに慣れさせる飼い方を!
 チベタン・スパニエルの被毛は細くもつれやすいダブルコートで、週に2~3回ブラッシングまたはコーミングをします。滑って転ばないように、足の裏の長く伸びた毛を切ることもあります。子犬のころから上手にスキンシップを取り、体中を触らせる飼い方を心がけ、お手入れをさせるようにしつけましょう。

ノーリッチ・テリアの子犬の飼い方のポイント


・立ち耳がノーリッチ・テリア
 ノーリッチ・テリアは、19世紀後半、イギリスのノーフォーク州ノーリッチ市で作出された小型の猟犬で、ワーキングテリアの中では最小サイズのテリアです。
 ノーリッチ・テリアの中に立ち耳と垂れ耳の両方が生まれていて、垂れ耳のノーリッチ・テリアは、後にノーフォーク・テリアという別の犬種になりました。

 その後、ノーリッチ・テリアは、ケアーン・テリアやボーダー・テリア、アイリッシュ・テリアなどと交配し、改良されたため、ノーフォーク・テリアと見比べると、少し雰囲気が違い、「キツネのようだ」と言われることもあります。


・活発で愛情深い、遊び好きな性格
 ノーリッチ・テリアは陽気で人なつっこい性格で、走り回ることや、遊ぶことが大好きな犬種です。テリアの中では、しつけが入りやすい犬種なので、遊びを交えながら、しつけると効果的です。子犬のころから他の人や犬に慣れさせる飼い方をして、社会性を養えば、フレンドリーで協調性のある犬にしつけることができます。


・飼い方の基本は、たっぷりの運動!
 ノーリッチ・テリアは、元々はネズミなど小動物の狩りをする猟犬なので、走るのも早く、とてもタフで疲れ知らずの犬種です。毎日たっぷり散歩に連れ出し、定期的にドッグランなどで自由に走り回らせてあげましょう。
 アクティブな犬種なので、運動不足でストレスがたまるような飼い方では、問題行動を起こしやすくなります。


・動くものを追いかけるので、子犬には呼び戻しのしつけを
 また、ノーリッチテリアには、小動物を追いかけていた習性から、今も動くものを見ると、瞬間的に追いかけて行ってしまうところがあります。行ったら行きっぱなしになってしまうので、子犬のうちから、呼び戻しのしつけを必ず入れましょう。

 小動物や猫を見て、飼い主が制止する間もなく、走って行ってしまわないように、
車や自転車、小動物などに反応している場合は、まずは、落ち着かせるようにし、散歩中は絶対にリードを離さないように注意しましょう。

バセットハウンドの子犬の飼い方のポイント


・嗅覚に優れた『刑事コロンボ』の愛犬
 バセットハウンドは、全犬種中トップクラスを誇る嗅覚をもち、野ウサギなどの小動物狩りを得意とするフランス原産の猟犬です。体高33~38cmに対し、体重が18~27㎏ほどあり、かなりの胴長短足です。歩行速度は遅く、獲物をゆっくりと確実に追跡する任務を持っていました。追跡の際には、遠くまでよく響く特徴的な低温の声で吠えたので、フランス語で「低い」を意味する「バセット」の名がついたようです。

 現在の形になったのは1863年のことで、改良にはアルトワ・バセットや、顔がよく似ていて「魔法の嗅覚」と言われるブラッドハウンドなどが交配されました。
 一度見たら忘れらない愛嬌のあるルックスで、世界的に人気があり、『刑事コロンボ』のコロンボの愛犬として登場したり、靴メーカー「ハッシュ・パピー」のマスコットにも使われています。


・温和で、人懐っこく、飼い主に対しては愛情深い
 バセットハウンドは温厚でのんきな性格で、人懐っこく、飼い主に対しては大変愛情深く接します。穏やかで、小さな子どもとも仲良くできますが、足腰が強くないので無理をさせないようにしましょう。
 平和主義で、人や犬に対して、自分から攻撃をしかけていくようなところはありません。
 鼻を地面に近づけて、ゆったりと歩く姿が特徴的で、また、匂いの跡へのこだわりが強く、興味深い匂いがすると追跡をはじめ、匂いがしなくなるまで頑固に追跡します。


・マイペースな頑固者、子犬のしつけが重要
 バセットハウンドはマイペースで、独立心が非常に強く、成犬をしつけるのは難しいので、しつけは子犬のときから、根気よく、取り組む必要があります。
 子犬のうちから、社会性を身につけさせる飼い方を心がけましょう。
 頑固な性格なので、犬を初めて飼う人には、飼い方が少し難しい犬種です。


・子犬のうちに運動の習慣をつけ、肥満防止!
 バセットハウンドは食欲旺盛で、太りやすいので、子犬のうちから散歩を好きになるようにしつけて、食事管理には気をつけましょう。胴長短足の体型で肥満になると、椎間板ヘルニアを発症する原因となります。
 目やにやよだれ、口の周りのしわを拭いてあげて、清潔に保ちましょう。


2013年11月26日火曜日

甲斐犬の子犬のしつけ方


・天然記念物に指定されている日本犬
 甲斐犬(かいけん)は、甲斐の国(現在の山梨犬)原産の中型の日本犬で、昭和9年(1934年)に天然記念物に指定されました。
 起源はよくわかっていませんが、縄文時代から人々と共に暮らしていたようで、クマやシカなどの猟で活躍していたマタギ犬です。日本犬の中で一番オオカミに似た、精悍な容姿と保護色となる虎毛が特徴的で、岩場で垂直に飛び上がる力があります。


・「一代一主の犬」
 甲斐犬はほかの日本犬同様、日本犬気質の強い犬種です。
 飼い主と決めた相手には全身全霊をかけて、忠誠心を尽くします。飼い主以外の人には一切懐かない、徹底ぶりで「一代一主の犬」ともいわれています。
 まだ順応性がある子犬のうちに、ほかの人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、社会性を身につけるしつけをしておきましょう。成犬になった甲斐犬の社会化は、かなり難しくなります。主人になる人は、自分がリーダーであることをはっきり認識させ、成犬になっても制御できるように、制止や服従の訓練もしっかり行いましょう。


・警戒心は非常に強い
 甲斐犬は番犬としての素質もあり、人一番警戒心が強く勇猛で、日本犬の中でも1,2位を争うほどの頑固な性格です。子犬のうちから、愛情を持って家族の一員として接する飼い方をすれば、性格はかなり温和になり、警戒心も薄まるようです。
 賢い犬なので、子犬のうちから、なるべく穏やかな環境の中で飼育し、優しくしつけるようにしましょう。


・しつけは穏やかに根気づよく
 甲斐犬をはじめ、日本犬のしつけはかなり難しいものです。
 穏やかさから、瞬間的に攻撃に転じ、噛みついているようなところがあります。
 噛み癖や吠え癖をつけさせないように、なるべく小さい子犬のうちから十分なしつけに、根気強く取り組みましょう。


・猟犬は、たっぷりと運動させる飼い方を!
 甲斐犬は猟犬だったため、とてもタフで相当の運動量が必要なので、毎日たっぷり散歩と運動をしてあげましょう。運動不足でストレスが溜まってしまうと、問題行動を起こす原因にもなります。また、散歩の際には、子犬のうちから、引っぱらせないようにしつけて、どちらが主人かきっちり、ハッキリさせましょう。

アフガン・ハウンドの子犬の飼い方のポイント


・アフガニスタンの古代犬種
 アフガン・ハウンドのルーツには、約7000年前の中東の古代犬種サルーキも入っているようです。古代エジプトのパピルスや、紀元前4000年ごろのアフガニスタンの洞窟にも絵画が残され、「ノアの箱舟に乗った犬」ともいわれます。アフガニスタン国外への持ち出しが長く禁じられていたため、あまり手を加えられない姿を保ってきました。


・美しく、気高く、飼い方が難しい「世界一頭の悪い犬」
 アフガン・ハウンドはガゼルなどを単独で狩ったり、遊牧民の家畜を守るための犬でした。足場の悪い山岳地帯でも自由に動ける大きな脚は、俊足で跳躍力もあります。寒さから身を守るために発達した、美しく流れるシルキーコートをもち、面長の顔を高く上げて歩く姿は、気高く魅力的です。
 足の速いサイトハウンドで、主人の馬より先に獲物に近付き、自分の判断で行動していました。そのため、独立心が非常に強く、飼い主の命令に従って行動するのが苦手で、しつけが非常に困難な「世界一頭の悪い犬」との評価もあります。


・子犬から手間暇をかける覚悟を
 アフガン・ハウンドは、頭が悪いのではなく、ペットとしての飼い方が、非常に難しい犬なのです。JKC規定ではオスが体高68~74cm、メスも63~69cmと大型で、運動能力も高いです。

 マイペースで、無関心を装いながらも敏感に傷つく、繊細で気難しい性格は、しつけの専門家も手を焼き、子犬のうちに、厳格にしっかりと、一つ一つしつける必要があります。また、運動不足でストレスがたまると、気難しさが増すので、相当量の散歩や運動が必要です。美しい被毛を楽しむならば、お手入れも欠かせません。子犬の飼育を考える際は、その特性や飼い方を学び、愛情をもってしつけ、最後まで付き合う、相当の覚悟が必要です。


・視覚(サイト)ハウンドとしての性質を理解した飼い方を
 アフガン・ハウンドは270°に及ぶ視野で、的確に距離とらえ、1km先で動くものにも反応できるとされ、走るものを見ると、追いかけたくなる習性があります。
 「呼び戻し」がきかないと困るので、子犬のうちに、きちんとしつけましょう。
 散歩中のノーリードは厳禁で、しっかりリードを持って散歩させましょう。

ミニチュア・ブル・テリアの子犬の飼い方のポイント


・小型化したブル・テリア
 ミニチュア・ブル・テリアはイギリスのイングランド原産の犬種で、19世紀にブル・テリアを小型化して作られました。名前そのままの、ブル・テリアを小型化したような容姿をしています。実際には闘犬やネズミ狩りに使われていましたが、当初は獰猛な性格と虚弱な体質で扱いにくい犬種とされていました。現在では凶暴性は改良され、日本でもペットとして人気です。


・人なつっこく、遊ぶのが大好き
 ミニチュア・ブル・テリアは、ブル・テリアよりも人なつっこくおとなしい性格で、明るく陽気で、遊びが大好きです。とても活発で、放っておけばいつまでも遊んでいるような、パワフルで疲れ知らずの犬です。

 見知らぬ人や犬に対しても、比較的寛容で、あまり強い警戒心を抱くことはないようです。
 ただし、ネズミ狩りをしていた習性から、動いている小動物などを見ると、瞬間的に追いかけて行ってしまうことがあるので、子犬のうちから、呼び戻しのしつけはしっかりするようにしましょう。
 遊ぶのが大好きなので、遊びながらしつけをするようにすると、効果的です。


・社会化で、興奮しやすく攻撃的な面を抑える
 ブル・テリアと比べると比較的おとなしいミニチュア・ブル・テリアですが、闘犬の素質から、興奮しやすく、怪しげな人や犬、物音などに、すばやく反応し、激しい敵意を見せ、攻撃してしまうことがあります。
 子犬のうちから、人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、いろいろな経験をさせて、
社会性を身につけさせることが大事です。愛情をもって、一貫した態度でしつけに取り組みましょう。


・たっぷりの運動でストレス発散!
 ミニチュア・ブル・テリアは大変エネルギッシュなな犬種です。運動不足でストレスが溜まるような飼い方をしてしまうと、攻撃性が増して、破壊行動を起こす場合があります。毎日の散歩や運動はたっぷりさせてあげましょう。
 被毛に手はかかりませんが、子のときから、スキンシップやコミュニケーションを意識的にとるようにしましょう。

ウィペットの子犬の飼い方のポイント


・時速60㎞の俊足の猟犬
 ウィペットはイギリスのイングランド原産のサイトハウンドです。
 19世紀末に、ウサギ狩りに用いるために、ベドリントン・テリアやイタリアングレーハウンド、グレーハウンドなどを交配して作られました。

 時速60㎞で走る足の速い中型犬で、ウサギ狩りから、次第にドッグレース、アジリティ―などで活躍するようになりました。名前は、鞭で打たれた(Whippet)馬のように俊足で駆け回るという意味で、流線型の背中をバネにして、前足と後ろ足をそろえて走る、ダブルサスペンションギャロップという走法で優雅に走ります。


・明るく愛情深い甘えん坊
 ウィペットはテリアのように明るい性格をしていて、とても甘えん坊です。
 忠実で愛情深く、飼い主のことを世界で一番愛しているというような従順さを示します。また、賢く、自ら状況判断をすることができ、人や犬に対しても寛容です。穏やかで、小さな子どもにも優しく接することができ、無駄吠えも少なく、飼いやすい犬種です。敏感なところがあるので、乱暴な叱り方や荒っぽい扱いはしないようにしましょう。


・子犬の社会化で、警戒心を和らげる
 穏やかな気質のウィペットも、見知らぬ人や犬に対しては警戒心を見せることがあります。子犬のころから、社会化を意識した飼い方をしましょう。多くの人や犬に接することで、社会性が身につき、警戒心は和らぎ、フレンドリーになります。
 また、サイト(視覚)ハウンドだったので、走っているものを見ると、本能的に追いかけて行ってしまいます。リードは離さないようにし、子犬のうちに呼び戻しのしつけをしっかりしておきましょう。


・かなりの運動量が必要
 ウィペットは、大変身体能力が高く、最高時速80㎞ともいわれる脚力を持つ、ドッグレースで活躍するような犬なので、たっぷりと運動を行う必要があります。

 飼い方の基本となるのは、毎日きちんと時間を確保して、疲れ知らずで非常にエネルギッシュなウィペットのために、たっぷりの散歩に付き合うことです。また、定期的にドッグランなどに連れて行ったり、アジリティ―などのスポーツやアウトドアなどを一緒に楽しむつもりで、子犬を飼うことが望ましいです。

ワイアーヘアード・フォックス・テリアの子犬の飼い方のポイント


・キツネを追い詰めるテリア
 ワイアーヘアード・フォックス・テリアは、イギリスで盛んだったキツネ狩り専門の「フォックス・テリア」として改良され、活躍していました。
 同じ起源のスムース・フォックス・テリアが、ブル・テリアやマンチェスター・テリアなどを交配したのに対して、ワイアーヘアード・フォックス・テリアはウェルッシュ・テリアやブラック・アンド・タン・テリアなどが交配され、別々に発展しました。


・明るく活発で、興奮しやすい
 明るく陽気な性格で、いつも楽しいこと探している冒険好きで好奇心旺盛なところがあります。小さな子どもとも遊べますが、大型犬ほど子どもに寛容ではないです。ワイアーヘアード・フォックス・テリア自身が、いつまでも子どものようなところがあり、気が強く喧嘩っ早い、興奮しやすい性質から、咬んだり、飛びかかったり、追いまわしたりしないよう、注意が必要です。

 まずは、飼い主がリーダーだとはっきり認識させる飼い方を意識して、子犬のころから、一貫したしつけをしましょう。「スワレ」「マテ」「フセ」のほかに、咬んではいけない、咥えたものをはなす、口に入れたものを出す、飛びかからない、呼んだら戻ってくる、「ダメ」といったらやめるなどにも、根気強く取り組みましょう。


・テリア気質が強く、子犬の社会化が重要
 ワイアーヘアード・フォックス・テリアは、テリア気質が強く、独立心があって頑固なので、見知らぬ人や犬には、強い警戒心を示します。
 警戒のあまり神経質になり、吠えかかったり、ひどい無駄吠えをすることもあるので、些細な事に動じないよう、なるべく小さい子犬のうちから、いろんな経験を積ませてあげましょう。子犬時代から多くの人や犬に接する飼い方を心がけ、フレンドリーな性格に育てましょう。


・運動はたっぷりと
 ワイアーヘアード・フォックス・テリアは、とてもエネルギッシュでパワフルです。毎日たっぷり散歩をして、定期的にドッグランなどで自由に走らせてあげましょう。たくさん遊び、運動してエネルギーを発散させると、攻撃性も弱まります。
 また、子犬のうちから体中を触られることに慣れさせる飼い方をして、お手入れをさせるようにしつけましょう。

スコティッシュ・テリアの子犬の飼い方のポイント


・大統領や国王に愛されてきたスコッティ
 スコティッシュ・テリアはイギリスのスコットランドが原産で、1800年ころまでは、今も容姿が似ている、ウエストハイランド・ホワイト・テリアやケアーン・テリアと区別されていなかったようです。
 大きな頭と、短い足の独特な容姿をもつ世界的人気犬種で、アメリカ大統領フランクリン・ルーズベルトやに英国王ジェームズ1世にも愛されてきました。


・犬の「ダイ・ハード(最後まで抵抗する頑固者)」
スコティッシュ・テリアは、ほかのテリア種以上に強いともいわれる、そのテリア気質で「最後まで抵抗する頑固者(diehard)」と呼ばれることもあります。
 飼い主に対しては従順ですが、ほかの人や犬に対しては強い警戒心を示します。
 獲物の巣穴に潜り込み、動きがとりにくい場所で戦ってきた犬なので、見知らぬ人や犬に対して、進んで戦いを挑んで行くところがあります。

 普通の散歩の中にも、思いっきり走る時間や、ちょっと興奮する遊びをとりいれてあげるとよろこびます。


・独立心が旺盛で気難しく、とても頑固
 また、スコティッシュ・テリアは独立心が旺盛で、気難しく、とても頑固なため、しつけがしにくい犬種として知られています。
 まだ、順応性のある小さい子犬のときから、見知らぬ人や人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、社会性を培うことがなによりも大事です。


・神経質にさせないように、多くの経験を積ませる
 しつけは、なるべく小さな子犬の時代から始めます。スコティッシュ・テリアの子犬の飼い方で大事なことは、神経質な性格にさせないように、たくさんの経験をさせることです。しつけの内容よりも、子犬のときから多くの人や犬に触れる経験が、警戒心を抱き、神経質になる度合いを抑え、問題行動を抑えることにつながります。

 愛情を持って、根気強く基本のしつけに取り組みましょう。
 スコティッシュ・テリアは深慮深く、飼い主に対して従順な犬種です。一度信頼関係をしっかり築くことができれば、深い親愛の情を示し、最高の伴侶犬となってくれるでしょう。


イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルの子犬の飼い方のポイント


・イングリッシュ・コッカ・スパニエルと親戚
 スパニエルの歴史は古く、古代スパニエルを基礎犬に、ウォーター・スパニエルと、すでに絶滅したランド・スパニエルに分化しました。
 そして、このランド・スパニエルから分化したのが、イングリッシュ・セターと、絶滅したスプリンキング・スパニエルです。スプリンキング・スパニエルの中で、小型のものがコッカ・スパニエル、大型のものがイングリッシュ・スプリング・スパニエルになりました。

 JKC規定では、イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルが体高51cm、イングリッシュ・コッカ・スパニエルのオスが体高39~41cmで、イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルの方が一回り大きいです。


・「スプリング(バネ)」のある体
 19世紀のイングランドで改良されたイングリッシュ・スプリンガー・スパニエルは、鳥を追い立てたり、回収したりする役割の鳥獣猟犬でした。身体能力が大変優れており、名前のとおり、「スプリング」の効いたダッシュを見せます。

 この犬種は明るく陽気な性格で、大変活発でスタミナもあり、いつも嬉しそうな顔をして、散歩や運動をしています。身体能力が高く、リードを離したら、追いつくことはできないくらい足の速い犬です。子犬のうちに、呼び戻しのしつけをしっかりしておきましょう。、


・順応性が高く、子犬もしつけやすい
 イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルは、自分で状況判断をする冷静さを持っており、忍耐力のあるので、しつけやすく、飼い方も難しくはないです。
 順応性が高く、社交的で、人や犬に対しても、穏やかで冷静な接し方ができるので、子犬のうちから積極的にしつけをし、社会性を身につけさせる飼い方を心がけましょう。
 家族が大好きで、いつも一緒にいることをのぞむ犬種なので、昼間は庭で自由に走らせ、夜は家族と一緒に室内で過ごす飼い方が理想です。

 留守番が多くなると体調を崩したり、破壊行動を起こすことがあるので、飼い方に注意しましょう。
 散歩や運動をたっぷり行うことと併せて、子犬のうちから探究心を満たすような知的な活動や服従訓練なども取り入れて、穏やかでしつけのいきとどいた犬に育てましょう。

トイ・マンチェスター・テリアの子犬の飼い方のポイント


・マンチェスター・テリアの小型版
 トイ・マンチェスター・テリアは、イギリスのイングランド原産のテリアで、マンチェスター・テリアの小型版として作られました。別名イングリッシュ・トイ・テリアと呼ばれ、19世紀中ごろ、ネズミ捕り競技のために、マンチェスター・テリアを小型化し、耳を立て、より俊足に改良した犬種です。
 ネズミ300匹を3時間で殺した、ネズミ100匹を13秒6で全滅させた、と記録されるトイ・マンチェスター・テリアもいます。ネズミ捕りゲームの衰退後は、猫くらいの大きさが人気となり、愛玩犬として飼われるようになりました。


・明るくて温厚な、甘えん坊
 トイ・マンチェスター・テリア明るく、温厚な性格で、非常に好奇心旺盛です。明るいテリア気質で、いつも楽しいことを探して夢中になっています。
 いつでも飼い主のそばにいたい、そばにいられれば幸せだと思っている、愛情深い犬なので、飼い主への依存度は高いです。
 甘えん坊で寂しがり屋なので、留守番をさせておくと、破壊行動を起こすこともあります。子犬のうちから根気強くしつけて、甘やかしすぎない飼い方を心がけましょう。


・遊びが好きで、飽きっぽい
 トイ・マンチェスター・テリアは遊ぶことが大好きで、誰かれ構わずちょっかいを出しては大騒ぎしますが、空気が読めないので、相手の人や犬が嫌がっていても気づきません。
 集中力が続かず、とても気が散りやすく、しつけが難しいところがあります。
 子犬には集中力が切れない範囲で、手短でわかりやすいしつけをしましょう。
 また無駄吠え、咬み癖のしつけと併せて、子犬のうちに他の人や犬に慣れさせ、社会性を身につけさせ、警戒心や恐怖心を抱かせないような飼い方や環境にもはいりょするとよいでしょう。


・毎日たっぷり運動させる飼い方を!
 トイ・マンチェスター・テリアは身体能力が高く、スタミナもあるので、毎日の散歩や運動はたっぷりさせましょう。運動でストレスを発散させる飼い方をしてあげると、留守番の際の破壊行動を抑えられます。
 他に飼い方で気をつける点は、激しい運動です。脚が細いので怪我をしてしまう場合があります。

ラフ・コリーの子犬の飼い方のポイント


・『名犬ラッシー』で人気に
 ラフ・コリーは、数百年前からスコットランドで活躍していた牧羊犬で、1860年にビクトリア女王が飼い始め、上流社会で人気を得ました。
 いわゆる「コリー」と言われますが、コリー系の犬種は多く存在するため、正式名称でラフ・コリーと呼ばれることになっています。

 20世紀に『名犬ラッシー』が映画やテレビ化されて、世界中で大ヒットすると、コリーブームがおこり、ラフ・コリーや、よく似た容姿のシェットランド・シープドッグを見ると、「ラッシー」と呼びかける人は今も多いようです。


・飼い主に寄り添う、賢く、穏やかな大型犬
 ラフ・コリーは牧羊犬として長く活躍してきたため、大変賢く、運動能力もすぐれています。しつけをすればすぐに覚えてしまうため、飼い方で難しく感じることはなく、初心者でも飼育可能な大型犬です。
 子犬のころから、一つ一つ丁寧に教えていけば、年齢とともに、より難しいことを、完成度を高めて、成し遂げてくれる学習能力の高い犬種です。
 ラフ・コリーを小さくした容姿のシェットランド・シープドッグには、やや神経質なところがありますが、ラフ・コリーは神経質なところもあまり見受けられません。

 人や犬に対しても温和で、攻撃性もなく、おおらかな性格です。特に飼い主の家族に対しては、とても愛情深く優しいので、小さい子どもの面倒も見てくれます。
 周囲に人や動物がいたほうが落ち着くので、室内でつながずに飼って、広い庭で自由に走らせる飼い方が理想です。運動不足のまま家の外につないでおくと、無駄吠えをすることもあります。


・しっかり運動させる飼い方を!
 ラフ・コリーは、JKC規定では、オスで体高61cm、メスで56cmと大型犬です。優秀な牧羊犬として走り回っていた犬種なので、毎日の散歩や運動はしっかりさせてあげましょう。定期的にドッグランに連れていくなど、自由に走り回れる環境を整えてあげることが大事です。子犬のうちにしっかりと、呼び戻しのしつけをしておけば、簡単に戻ってくるので、ドッグランでも安心です。

 手触りの良いふんわりとした長毛を持つので、子犬のころから、スキンシップを兼ねて、体中を触らせるようにする飼い方を心がけ、ブラッシングに慣れさせましょう。

2013年11月24日日曜日

ケアーン・テリアの子犬の飼い方のポイント


・スコットランド最古のテリア
 ケアーン・テリアはスコットランドのウエストハイランド地方のスカイ島で、岩場や積み石(ケアーン)の中に入り込んで、その隙間に生息しているアナグマやキツネなどの小動物を駆除するための猟犬で、スコットランド最古のテリアといわれています。オズの魔法使いに出てくるドロシーの愛犬トートーは、ケアーン・テリアだそうです。ケアーン・テリアからたびたび生まれる白い被毛のケアーン・テリアと白い被毛の犬種との交配から生まれたのがウエスト・ハイランド・テリアです。


・明るく元気で、とても活発
 ケアーン・テリアは明るく陽気で、疲れ知らずなパワーをもった、とても元気で活発な犬種です。好奇心旺盛で、いつも楽しいことはないか探しています。
 穴を掘るのが大好きなので、庭に離すと、今なお色濃く残る狩猟本能で、あちこちに穴を掘ってしまうことがあります。

 学習能力も高く、賢い犬種なので、しつけは入りやすいのですが、厳しいしつけには、頑固に拒否反応を示すことがあります。楽しいことが大好きで、遊ぶのが大好きな犬種なので、子犬のころから、飼い主と楽しく遊びながら、根気強くしつけを取り入れて行くとよいでしょう。


・テリア気質を抑えるには社会性を培って
 ケアーン・テリアはほかのテリア系と同じく、テリア気質が強く、縄張り意識が強く、見知らぬ人や犬に対しては勇猛果敢に立ち向かっていくところがあります。
 見知らぬ人や犬に対してもフレンドリーに接するようにさせるためには、
子犬のうちから、人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、社会性を身につけさせることが大事です。また、他の動物を追いかけて行ってしまうこともあるので、子犬のころから呼び戻しのしつけにとりくみましょう。


・甘やかさず、毅然とした飼い方を
 ケアーン・テリアは甘えん坊で寂しがり屋なため、留守番が得意ではありません。
 子犬のころに甘やかした飼い方をすると、少しの留守番でも、吠え続けるなどの問題行動を起こす場合があるので、子犬時代からあまり飼い主に依存させず、毅然とした態度を取ることも大事です。

ブリュッセル・グリフォンの子犬の飼い方のポイント


・ベルギー王室の愛犬「高尚な犬」と呼ばれていたことも…
 17世紀ごろに害獣のネズミ駆除のために、ベルギーの土着犬やアーフェンピンシャーなどと交配されて、作出された小型のグリフォン犬です。
 はじめは平民の飼う犬でしたが、やがては貴族の抱き犬として愛されるようになりました。ブリュッセル・グリフォンは、ベルギー王室の愛犬だったこともあり、「高尚な犬」とも呼ばれていました。当時のヨーロッパで流行していた小型の短吻種になるように、パグなどと交配して現在の姿になりました。


・ベルギー・グリフォンは色違い、プチ・ブラバンソンは短毛種
ブリュッセル・グリフォンの色違いはベルギー・グリフォン、短毛種はプチ・ブラバンソンです。しかし、イギリスやアメリカでは、この3犬種を同一犬種のカラーバリエーションとして取扱い、公認登録するなど、各国のケンネルによって扱いは異なっています。日本のJKCでは、それぞれを別犬種として公認登録しています。


・愛情深く、活発だが、独立心旺盛で、神経質なところも…
 ブリュッセル・グリフォンは、飼い主に対して大変愛情深く、明るく活発な犬種です。子犬のころから大人になっても、元気いっぱいで、表情豊かで、愉快なところがあります。その一方で、独立心が旺盛でプライドが高く、見知らぬ人や犬に対しては、かなり警戒心が強いところがあります。

 興奮して騒いだり、吠えかかるといった攻撃的なところはあまり見られませんが、子犬のときから人や犬に慣れさせる飼い方を心がけて、社会性を身につけさせるしつけをすることが大事です。
 ブリュッセル・グリフォンは散歩や運動も多くは必要なく、引っ張る力も強くないので、初心者でも飼いやすい犬種です。プライドが高い犬種なので、個性を尊重してあげながら、子犬時代から最低限のしつけはするようにしましょう。


・短吻種の飼い方では、暑さ対策、寒さ対策を
 ブリュッセル・グリフォンは短吻種なため、暑さには非常に弱く、冬の寒さにも弱い犬種です。 飼い方も、暑さ、寒さの調整に気をつけてあげましょう。

ワイマラナーの子犬の飼い方のポイント


・ワイマール地方の貴族のみが飼えた犬種
 ワイマラナーは19世紀ドイツのワイマール地方原産の狩猟犬です。狩猟を好んだザクセン=ヴァイマル(Weimar)=アイゼナハ大公国カール・アウグスト大公にちなんでワイマラナー(Weimaraner)と名づけられ、当時は貴族にしか飼育を許されていませんでした。


・ミステリアスで美しい、シルバーグレーの賢い犬種
 ワイマラナーといえば、光沢のあるビロードのようなシルバーグレーの被毛と、ミステリアスな表情が魅力ですが、性格は明るくてとても活発で、賢く、動作も機敏で、学習能力も高い犬種です。
 鳥猟犬として活躍していましたが、獲物を回収するレトリバーとしても、また、警察犬や介護犬としても活躍しています。


・頑固でわがままなところも…
 ワイマラナーはプライドが高く、気高い雰囲気を醸し出しています。決して社交的な犬種ではなく、見知らぬ人や犬に対しても、あまりフレンドリーではありません。
 また、「人間の頭脳を持つ犬」といわれるほど賢く、自らで考え、解決することができる犬種なので、頑固で、わがままなところもあります。

 飼い主に対しては大変忠実で、守ろうとする意識が強く働き、攻撃性が垣間見えることがあります。子犬のころから、見知らぬ人や犬に触れさせる飼い方を心がけ、社会性を培いましょう。頭を使うゲーム遊びもしてあげましょう。


・子犬時代から、正しいリーダーシップをとり、たっぷり愛情をそそぐ飼い方を
 神経質で、寂しがり屋なので、孤独な留守番や、閉じ込められた状態が続くと、寂しさやストレスから破壊行動を起こしやすくなります。こうした問題行動の要因の多くは、しつけ不足、愛情不足、運動不足です。
 ワイマラナーの飼い方で大切なのは、しっかり運動をさせて、一緒に過ごす時間をたっぷり取ってあげることと、子犬のうちから一貫したしつけをすることです。


・胃捻転に気をつけて!
 ワイマラナーのように胸が深い大型犬の飼い方で注意すべきは、胃捻転になりやすい点です。子犬のころから胃捻転に配慮した飼い方を工夫して、食前食後の運動を避け、食後しばらくは落ち着いているようにしつけ、食事は1日に2回以上に分け、いっきに食べさせないようにしましょう。

セント・バーナードの子犬の飼い方のポイント


・アルプスの雪中遭難救助犬
 セント・バーナードはスイス原産で、チベタン・マスティフをルーツに持つといわれます。17世紀中ごろに、スイスとイタリア国境のグラン・サン・ベルナール(英語読みでセント・バーナード)峠にある修道院で、雪中遭難救助犬として飼われるようになったのが、現在のセント・バーナードの祖先です。深い雪の中で道を見つける優れた能力と、遭難した人に寄り添って温めることで、20世紀初頭までに2500名もの遭難者を救助し、中には生涯に40名を救助したセント・バーナードもいました。 現在ではスイスの国犬となっています。
 
全犬種中、最大の体格
 JKC規定ではオスが体高70~90cm、メスが65~80cmと、あらゆる犬種の中で最大級の体格を誇ります。1970年にはアメリカのミシガン州で、体高99cm、体重138㎏のセント・バーナードもいたようです。


・人懐っこく、穏やかだが、縄張り意識が強い
 セント・バーナードは人懐っこく、温和で穏やかな性格で、飼い主に対しては、大変従順で甘えん坊なところも見せます。
 しかし、縄張り意識が強く、飼い主を守ろうとして、見知らぬ人や犬に向かっていくことがあります。子犬時代から社会性を培う飼い方を心がけてください。

 堂々として何事にも動じませんが、おっとりとしてマイペースな上に、頑固なので、興味がないことには関心を示さず、しつけにくいところがあります。子犬のころから、興味や関心を持たせながら、地道にしつけてきましょう。


・心はとても繊細
 セント・バーナードは、心がとても繊細なため、厳しいしつけには向きません。しかし、引っ張る力もとても強いので、子犬のうちから必要最低限のしつけをきちんとして、無駄吠え、飛びつき、咬み癖、追いかけ、突進、引っぱり癖など望ましくない行動を抑制しましょう。人の気持ちを読む洞察力がある犬なので、甘やかさずに、褒めて伸ばしてあげましょう。

 太りすぎは関節を悪くするので、毎日十分に運動をさせましょう。 
 しつけが難しい場合は、きちんとしつけるために、調教師やドッグトレーナー、訓練所など専門家に子犬のしつけを依頼することも検討しましょう。

ボクサーの子犬の飼い方のポイント



・祖先は「ブレンバイサー(牛噛み犬)」
 ボクサーはドイツ原産の中型犬で、直接の祖先は、猪や鹿狩りに使われていた「ブレンバイサー(牛噛み犬)」と呼ばれる獣猟犬です。獲物に咬みついたままの状態で、呼吸することができます。闘犬や闘牛の目的で、ブレンバイザーにマスティフタイプの犬、ブルドッグ、テリアなどと交配させ、大型化したのが今のボクサーです。当時はかなり気性が激しかったようですが、現在はペットとして飼育されることを前提に、優しい性格に改良されています。断耳、断尾がヨーロッパで禁止され、垂れ耳、長尾スタイルのボクサーも増えてきています。


・攻撃性を抑え、社会化を意識した飼い方を
 ボクサーは大変飼い主に忠実で、穏やかで優しい性格の家庭犬に改良されましたが、闘犬だった習性から、見知らぬ人や犬に対して、強い攻撃性を見せることがあります。子犬のときから、人や犬に対して慣れさせる飼い方を心がけ、攻撃性を出させないように、しっかりしつけましょう。


・賢くしつけをしやすいものの、厳しいしつけは不向き
 ボクサーは軍用犬や警察犬、赤十字犬など、様々な分野で活躍してきた使役犬でもあり、とても賢く、難しいしつけも軽々こなしていきます。
 しかしながら、心はとても繊細で、ナイーブな犬であることを、飼い主は常に念頭においておく必要があります。厳しく叱ってしつけたり、体罰を与えるような飼い方では、ボクサーの心は深く傷つき、いつまでもトラウマを残し、問題行動につながってしまうこともあります。

 ボクサーには厳しいしつけは不向きなので、子犬のときから優しく穏やかな口調でしつけ、褒めて伸ばしてあげましょう。子犬の性格が、特に傷つきやすく繊細な場合は、怒られたことで怯えてしまい、逆に飼い主ののぞむしつけの成果をまったく出せなくなってしまうことがあるので、注意が必要です。


・飼い方で要注意なのは、胃捻転
 ボクサーは全身が筋肉でできているような犬種で、スタミナがあるので、散歩や運動はたっぷりさせてあげましょう。ボクサーを満足させるには、最低でも朝晩1時間ずつぐらいのしっかりした運動が必要です。
 しかし、胃捻転になりやすい犬種なので、食前や食後すぐには運動をさせないように気をつけましょう。

ダルメシアンの子犬の飼い方のポイント


・ディズニー映画『101匹わんちゃん』で有名
 白黒模様が特徴的なダルメシアンは、ディズニー映画の『101匹わんちゃん』で有名です。名前の由来は、クロアチア(旧ユーゴスラビア)のダルマチア地方です。
 古代エジプトの墓から、水玉模様の犬の彫刻が発見されたため、ダルメシアンは数千年前から存在していたという説もありますが、その起源は不明です。古くからヨーロッパ各地にいるにもかかわらず、原産が特定できないのは、ジプシーの馬車に伴走して共にインドから旅をしてきたため、とも言われています。


・牧羊犬、軍用犬、猟犬、番犬と多方面で活躍
 ダルメシアンは馬車の先導・護衛犬、牧羊犬、軍用犬、猟犬、番犬などとして、活躍してきました。かつては消防馬車の先導・護衛をしていたため、現在でもアメリカの消防署のマスコット犬になっています。


・明るく陽気でありながら、警戒心が強い
 ダルメシアンは、非常に好奇心旺盛で、明るく陽気な性格をもち、遊び好きで、じっとしていることが難しいような犬種です。
 しかしながら、護衛犬だったためか警戒心が強く、飼い主や知っている人や犬以外には心を開かないところがあります。子犬のころから、人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、神経質にならないよう配慮をした、しつけをする必要があります。

 ダルメシアンはしつけられることが好きですが、落ち着きがなく、自由奔放で、集中力が持続しないところがあります。子犬のうちから、明確でわかりやすいしつけをするようにしましょう。


・飼い方の基本、十分な運動
 ダルメシアンは、数十キロ走っても疲れを感じることのない犬種なので、日常生活においても、朝晩最低1時間の散歩が必要です。
 ダルメシアンはJKC規定では、オスが体高56~61cm、体重27~32㎏、メスで体高54~59cm、体重24~29㎏と、しっかりした大型犬です。

 ダルメシアンの飼い方の基本となるのは、毎日継続してこのタフな犬の散歩を行うことです。十分な運動には問題行動を抑える効果もあります。
 また、耳の聞こえないダルメシアンは特別な飼い方が必要なので、子犬には、聴覚障害の検査が必要です。

ロットワイラーの子犬の飼い方のポイント


・最古の犬種の一つ
 ロットワイラーのルーツは古代ローマのコロシアムで戦っていた軍用犬で、イタリアのマスティフ系統と考えられています。家畜の牛を護衛していた犬が、ドイツのロットワイル地方で、土着の犬と自然交配し、改良され、現在のロットワイラーになりました。


・穏やかで、飼い主に忠実な、無敵のガード・ドッグ
 ロットワイラーはJKC規定ではオスは50㎏、メスでも42㎏と大変大きく、筋肉質で、強靭な体をしています。
 性格は穏やかで優しく、家族に対しては甘えん坊な面を見せますが、ガード・ドッグだったため、警戒心が非常に強く、大事な家族を守るためには、不審な者に対して勇敢に立ち向かいます。

 体の小さい子犬のうちから、人や犬に慣れさせる飼い方を心がけ、しっかりと社会性を身につけさせるしつけが必要です。特にオスは、防衛本能が非常に強いので、子犬のときから適切な飼い方をしなければ、自分が不振と思う人や犬に対して激しい攻撃性を向けることがあります。子犬のうちから服従訓練も行いましょう。


・飼い主の命令に従って行動する犬にしつけましょう!
 ロットワイラーは優秀なガードドッグであり、人間のために働く犬種です。
 学習能力が高く、しつけも軽々とこなしていき、飼い主の指示にも忠実なので、軍用犬や警察犬、盲導犬、災害救助犬などとしても適性があり、世界中で活躍しています。
 しつけが入りやすく、飼い主の指示に従って、確実に仕事をするので、子犬のうちに飼い主の指示に従って行動するように、一貫性のあるしつけと、適切な飼い方をしましょう。


・運動量が豊富で、パワフル
 ロットワイラーのように、スタミナがあり、非常にパワフルな大型犬の飼い方では、散歩や運動をたっぷりさせてあげることが大事です。
 運動をさせることで、肥満防止につながり、頑丈な体格を維持するための足腰の鍛錬につながり、また、ストレスや攻撃性を抑える効果もあります。

 ロットワイラーは日本でも殺傷事件が多い犬種です。犬の飼い方に慣れ、きちんとしつけをできる人でなければ飼ってはいけません。子犬時代のしつけが一生を左右するので、必要に応じて調教師やドッグトレーナー、訓練所など専門家に依頼することも検討しましょう。

秋田犬の子犬の飼い方のポイント


・忠犬ハチ公
 忠犬ハチ公や、ヘレン・ケラーに飼われたことで、海外でも有名な秋田犬は、国の天然記念物の日本犬種6種のうち唯一の大型犬種です。「あきたけん」ではなく、「あきたいぬ」が正しい読み方です。


・闘犬の歴史、「特定犬」に指定されることも…
 秋田犬の祖先は「秋田マタギ」と呼ばれる中型の山岳狩猟犬です。江戸時代に出羽国に転封された佐竹氏によって闘犬が奨励されると、領内の大館地域を中心に交配が行われ、秋田犬の原種が生まれました。明治時代に加熱した闘犬ブームで、マスティフや土佐犬、ジャーマン・シェパード・ドッグ、グレート・デンなどと交配して、大型化が進み、純粋な秋田犬が激変したため、昭和初期に保存会が作られ、純粋な姿に戻すための再作出が行われました。さらに戦時中に激減し、愛犬家の非常な努力でわずかに残った秋田犬をもとに、戦後再び繁殖が行われ、今にいたります。

 闘犬だったため、攻撃性が強く、一部自治体では、檻の中の飼育が義務付けられている「特定犬」に指定されています。


・日本犬特有の従順さと攻撃性
 秋田犬は飼い主に従順で、絶対服従する、とても賢い犬で、忠犬ハチ公のように、涙ぐましいほどの忠誠を尽くします。しかし、見知らぬ人や犬に対しては強い警戒心を示し、瞬間的な攻撃性を見せ、吠えかかったり、噛みついたりすることがあります。
 見知らぬ人や犬とすれ違っても、吠えたり、噛みついたりしないように育てるためには、子犬のときからいろいろな場所に連れて行き、しっかり社会性を身につけさせる飼い方を心がけましょう。力の強い秋田犬をコントロールするには、力のある大人が散歩をさせるのはもちろん、犬への愛情を持ちながら、厳しくしつけをすることが大事です。


・覚悟をして、子犬のしつけに取り組むこと
 秋田犬はJKC規定ではオスは体高67cm、メスは61cmと、かなり大きく成長します。このような大型犬の飼い方で大事なのは、子犬が約半年で成犬の大きさになることをふまえて、まずは人間社会で問題なく暮らせるように、無駄吠え、咬みつき、追い回しなどをしないように、子犬のうちからしっかりしつけることです。

 他に、東北生まれで暑さに弱い点、被毛が厚くブラッシングが欠かせない点、長時間の散歩が必要な点などが、飼い方で考慮が必要な点です。

チャイニーズ・クレステッド・ドッグの子犬の飼い方のポイント


・中国原産のヘアレスドッグ
 すでに絶滅してしまったチャイニーズ・ヘアレス・ドッグは全身無毛ですが、チャイニーズ・クレステッド・ドッグは居所的に毛が生えています。
 満州人の「辮髪(クレステッド)」が名前の由来ですが、中国の伝説上の霊獣、麒麟に似ていることから「麒麟狗」という別名もあります。
 近年、DNAの研究で、アフリカのコンゴ原産のバセンジーが、最も近縁とわかり、バセンジーの近縁で無毛種の、アフリカン・サンド・ドッグがチャイニーズ・クレステッド・ドッグの先祖と考えられています。


・ヘアレスタイプと、パウダーパフタイプの2タイプ
 ヘアレスタイプは、頭部と脚の先、しっぽにだけ毛が生えていて、ほかの部分は胴色の肌が露出しています。このタイプの飼い方では、紫外線対策の日焼け止めや、保湿クリームを塗るなどして露出した肌をケアをする必要があります。また、寒さに弱いので、冬の外出には防寒着が要ります。
 パウダーパフタイプは、無毛ではなく、全身が絹のようにしなやかな長毛で覆われています。また、交配の際には、必ずヘアレスタイプとパウダーパフタイプをかけあわせています。


・内向的だけれど、陽気な性格
 明るく陽気で、遊ぶのが好きなチャイニーズ・クレステッド・ドッグですが、少し内向的で、警戒心がとても強く、見知らぬ人や犬に対して、攻撃性を向け、激しく吠えかかることがあります。
 プライドが高く、マイペースな特性を助長しないよう、社会性を培うしつけをすることが大事です。子犬のうちから、ほかの人や犬と触れあうようにする飼い方を心がけましょう。子犬は利口で人なつっこく従順で、しつけののみこみも早いですが、荒く扱われることを嫌うので、子犬のよいところを褒めてのばす飼い方が効果的です。


・遊ぶことが大好きで、木に登ることも!
 チャイニーズ・クレステッド・ドッグは遊ぶことが大好きで、華奢な細い足を軽やかに弾ませながら、歩きます。跳躍力があり、木に登ることができるチャイニーズ・クレステッド・ドッグもいるそうです。
 小型犬なので、多くの散歩や運動は必要ありませんが、散歩は好きなので、紫外線や乾燥、寒さなどに気をつけてあげながら、外に出してあげましょう。

2013年11月23日土曜日

グレート・デーンの子犬の飼い方のポイント


・最高の体高のギネス記録
 グレート・デーンは、古くからヨーロッパ各地で知られており、400年以上前から、イノシシ退治の犬として育成されて来ました。「大きなデンマークの犬」という意味の名前ですが、原産国はドイツになっています。頑健なマスティフと俊敏なサイトハウンドの血を引き、大きく威厳のある体としなやかで優美な動きを兼ね備えた特別な犬として愛されてきました。
 また、アイリッシュ・ウルフハウンドと並び、最も体高がある犬種で、2004年8月にカリフォルニア州のグレート・デンが、体高107cmでギネスブックに載りました。


・温和で愛情深く、繊細な「優しい巨人」…
 体が大きく、怖がられることも多いグレート・デーンですが、「優しい巨人」と呼ばれるほど友好的な性格です。ほかの人や犬に対しても、温和に接することができ、
家族への愛情も深いため、小さい子どものいる家庭でも飼育が可能です。
 心が優しく、とても繊細なので、厳しく叱られたり、小さい犬に吠えかかられても、怯えて、恐怖心を抱いてしまうところがあります。

 大きな体に見合う環境をつくり、愛情を持って接し、忍耐強く付き合う飼い方を心がけてください。しつけには的確な指示を出し、たとえ大きく緩慢な動作でも犬が反応しているときには、焦らずに待って、たくさん褒めてあげましょう。


・「特定犬種」に定められている場合も…
 穏やかなグレート・デンですが、とにかく大きいので、どんなときでも制御できるよう、子犬のときに服従訓練のしつけは、必ず行ってください。
 また、日本でも地域によっては、条例で、人に危害を加える恐れのある「特定犬種」に定められている場合があるので、飼育の前に必ず確認しましょう。
 まずは、基本的なしつけを、確実にしっかり行うようにしましょう。
 子犬のうちにしつけをちゃんと行えば、大人に育っても攻撃性がなく、飼い主の足元に横たわり、飼い主の足に寄りかかってくるほど、甘えん坊のグレート・デンに育ちます。


・胃捻転に注意!
 グレート・デンの平均寿命は7年ほどですが、死亡原因の多くは胃捻転といわれています。食事前後に運動をさせない、早食いをさせない、興奮させないなど、子犬時代からの日々の生活や飼い方に配慮が必要です。

イングリッシュ・コッカー・スパニエルの子犬の飼い方のポイント


・アメリカン・コッカー・スパニエルの原種
 藪の間を潜り抜けて、鳥を飛び立たせたり、獲物を回収したりする猟犬として使われていたランドスパニエルの中でも、小型のものがイングリッシュ・コッカー・スパニエルの祖先です。
 イングリッシュ・コッカー・スパニエルは、アメリカン・コッカー・スパニエルの原種となった犬ですが、イングリッシュ・コッカー・スパニエルの方が鼻先が尖っています。


・陽気で、誰にでもフレンドリー
 イングリッシュ・コッカ・スパニエルは明るく陽気な性格で、人や犬に対してとてもフレンドリーです。中には、警戒心が強いイングリッシュ・コッカ・スパニエルもいますが、子犬のうちに人や犬に慣れさせ、社会性を身につけさせる飼い方をすれば、誰とでも打ちとける、優しい性格になります。


・運動でエネルギーを発散させる飼い方を
 大変スタミナがあり、疲れ知らずで、遊びも大好きなので、毎日たっぷり散歩や運動をさせてあげる飼い方を心がけましょう。
 猟犬の習性から、小動物など動くもの見つけると、飼い主の制止を振り切って、追いかけて行ってしまうことがあります。子犬のうちから、しっかりと呼び戻しのしつけをしておきましょう。


・遊び好きですが、飽きっぽいところも…
 イングリッシュ・コッカ・スパニエルは遊びが大好きで、活発な犬種です。
 人の話をよく聞きとり、理解する賢さを持っている、頭の良い犬種なので、しつけは入りやすいです。しかし、遊び好きで飽きっぽいところがあり、気持ちにムラがあるので、やる気が起きないときには、気が乗らない表情をして、まったくしつけに興味を示さないこともあります。
 子犬が楽しいと思える遊びをして、集中力を保っている間に、効果的にしつけをするとよいでしょう。


・定期的な耳の掃除が必要
 イングリッシュ・コッカ・スパニエルのように、垂れ耳で耳の病気になりやすい犬の飼い方で大切なのが、耳の掃除です。子犬のときから耳や体を触られることに慣れさせる飼い方を心がけ、おとなしく耳掃除をさせるようにしつけましょう。

ノーフォーク・テリアの子犬の飼い方のポイント


・垂れ耳の「原野の小悪魔」
 ノーフォークテリアは、1880年代のイギリスでネズミなど小さい害獣の駆除犬として作出された、ノーリッチ・テリアと同一犬種でした。立ち耳と垂れ耳が混在していましたが、1964年にイギリスで、垂れ耳がノーフォーク・テリア、立ち耳がノーリッチ・テリアとそれぞれ別犬種に公認されました。キツネやアナグマの猟でも活躍し、小型ながら獰猛な獲物に怯まず立ち向かうことから、「原野の小悪魔」とも呼ばれました。


・陽気で、テリア気質はひかえめでしつけやすい
 ノーフォーク・テリアは明るく陽気で、とにかく活発です。
 テリア気質はしっかり受け継いでいるものの、ほかのテリア系と比べて、穏やかな性格の犬が多く、見知らぬ人や犬にも対しての攻撃性も低いです。
 しかし、テリア系であることには変わらないので、子犬のうちに、攻撃性を抑えるしつけは必ずしましょう。知らない人や犬に出会う機会を増やし、子犬のうちから社会性を培う飼い方を心がけてください。

 頑固なテリア気質も見られますが、しつけはしやすい方です。子犬は多少飽きっぽいところもありますが、遊びながら、しつけるとよいでしょう。
 ただし、複数のノーフォーク・テリアやほかのテリア系を一緒に飼育する飼い方(多頭飼い)をする場合、お互いに気が強くなって増長し、見知らぬ人や犬に吠えかかることもあるので、注意が必要です。


・活発で、疲れ知らず
 ノーフォーク・テリアはとてもタフです。ドッグランなどでは、いつまでも走り回って、自分の体力以上に遊んでしまうこともあります。
 走っているものを、ひたすら追いかけて行く性質があり、車や自転車、猫などを追いかけて行ってしまうので、ドッグランなど以外では絶対リードを放さず、子犬のときから、呼び戻しのしつけは、必ずするようにしましょう。


・トリミングに慣れさせる飼い方を
 ノーフォーク・テリアはプラッキングという、ナイフや指を使って毛を抜く手法で、トリミングをします。
 トリミングに出す場合も、自宅で行う場合も、子犬のうちから耳や足、尻尾を触られることが当たり前の飼い方をして、おとなしくお手入れをさせるように慣れさせましょう。

ジャーマン・シェパード・ドッグの子犬の飼い方のポイント


・ドイツの牧羊犬
 ジャーマン・シェパード・ドッグは、「ドイツの牧羊犬」という名前のついた犬種です。日本では「シェパード」と呼ばれることが多いですが、「シェパード」は羊飼いや牧羊犬一般の意味です。19世紀末、ドイツの軍人マックス・フォン・シュテファニッツは、ドッグショーで見つけた原型となる犬を繁殖させ、農場経営のための牧羊犬として、ジャーマン・シェパード・ドッグを作りました。


・日本の盲導犬第一号
 ジャーマン・シェパード・ドッグは軍用犬、警察権、災害救助犬、麻薬探知犬、介助犬、セラピー犬など様々な分野で活躍しています。ちなみに、日本の盲導犬の第一号は、アメリカから送られた「チャンピイ」という名前のジャーマン・シェパード・ドッグでした。


・強靭な肉体で、しつけられることが得意
 ジャーマン・シェパード・ドッグはJKC規定では、オスの体高60~65cm、体重30~40㎏と大型犬で、大変強靭な肉体を持っています。
 全身に筋肉が張り巡らされ、とても俊敏に動きます。
 また、飼い主に対する並外れた忠誠心と、大変優れた学習能力を持ち、難しいしつけでも軽々こなすので、今も様々な現場で活躍しています。


・子犬のうちから、主従をはっきりさせる飼い方を
 ジャーマン・シェパード・ドッグは、賢く身体能力も優れた犬種です。ただ飼育するだけの飼い方をしても、その並はずれた才能を生かすことはできません。さらに、子犬のうちに、きちんとしつけをしなかった場合、神経質で攻撃性が強くなり、飼い主の手に負えない、激しく危険な犬になってしまいます。

 飼い主は、ジャーマン・シェパード・ドッグが子犬のうちから、強いリーダーシップを発揮し、また他の人や犬に出会う機会をたくさんつくり、社会性を身につけさせる飼い方を心がけましょう。ジャーマン・シェパード・ドッグの飼い方で重要なのは、飼い主自身が犬に忠誠心を誓わせるような存在になることです。
 運動をしっかりすることとあわせて、知的な訓練も喜ぶ犬種です。
 きちんとしつけるためには、調教師やドッグトレーナー、訓練所など専門家に子犬のしつけを依頼することも検討しましょう。

フラットコーテッド・レトリーバーの子犬の飼い方のポイント


・水陸両用の回収(リトリーブ)犬として活躍
 フラットコーテッド・レトリバーは、イギリスのイングランドが原産です。
 小柄なニューファンドランドに、アイリッシュ・セター、ラフ・コリー、ラブラドール・レトリバーなどと交配を繰り返して、ウェイビーコーテッド・レトリバーが誕生しました。さらに、被毛が撥水性の高いストレートになり、名前もフラットコーテッド・レトリバーになりました。撃ち落とされた鳥を水陸ともに回収する作業をしていたので、鳥に歯型がつかないようにそっと咥える、ソフトマウスという技術も習得することが可能である。


・3歳になるまでは、とてもやんちゃ
 フラットコーテッド・レトリバーはレトリバー系の犬種の中でも、特にやんちゃです。とても活発で、疲れ知らずな上、3歳までは、頭の中身が子犬のままです。
 同年代のほかの犬と比べて、とても幼く、何でも口にくわえて飲みこんでしまい、誰かれかまわず遊ぼうとします。
 落ち着きが見られるようになるのは、3歳を過ぎたころからですが、精神年齢は生涯に渡って低く、老犬でも若々しくいられます。


・とても従順な甘えん坊
 フラットコーテッド・レトリバーは大型犬ですが、とても甘えん坊で、いつも飼い主のそばにいたいと思っています。家の中で一緒に過ごし、屋外で遊ばせる飼い方が理想です。飼い主には大変従順で、学習能力も高く、攻撃性も低いため、ほかの人や犬とも仲良くできます。
 しかしながら、3歳くらいまでは、手に負えないほどのパワーで、遊んだり、イタズラをするので、飼い方に手を焼きます。とにかく子犬のうちから、落ち着かせて、一つ一つしっかりしつけましょう。
 たくさん運動させ、遊ばせ、ときどき泳がせてあげるのも、この犬種の飼い方のコツです。


・なんでも口にくわえるので、誤飲に注意!
 フラットコーテッド・レトリバーの飼い方では、誤飲に注意が必要です。撃ち落とされた鳥をすばやくリトリーブ(回収)する仕事にしていたため、なんでも口に咥えてしまう傾向があります。さらに食欲も旺盛なため、くわえたものを飲みこんで開腹手術を受けることも多いです。
 子犬のうちから、拾い食いをしないように厳しくしつけをすることが大事です。

グレート・ピレニーズの子犬の飼い方のポイント


・チペタン・マスティフが祖先
 グレート・ピレニーズの祖先は、古代チベット高原で家畜を守っていたチベタン・マスティフと考えられています。遊牧民とともにヨーロッパに到り、ピレネー山脈で現在のグレート・ピレニーズに発展しました。
 グレート・ピレニーズはルイ14世の息子デュポン王子に愛され、フランス宮廷で流行し、マリー・アントワネットの護衛犬もしていました。


・羊の群れや羊飼いを守る、護衛犬
 ピレネーの山岳地帯で、羊など家畜の群れや羊飼いの家族を、オオカミやクマから守る護衛犬だったグレート・ピレニーズは、堂々と優雅に歩くのが特徴です。
 白い長毛の体を、大きく悠然と強そうに見せることが、家畜を外敵から守るために大事だったからです。日頃は緩慢に見えても、不審者や動物には、俊敏な反応で勇猛果敢に闘いを挑みます。


・家族に対しては忠誠を尽くし、愛情深い
 グレート・ピレニーズは、外敵には勇敢に立ち向かいますが、家族には忠誠を尽くす、穏やかで愛情深い犬です。JKC規定ではオスが体高70~80cm、メスが65~75cmと超大型犬にもかかわらず、日本の住環境でも飼いやすいと、人気があります。


・大型犬の飼い方の基本、運動とコントロール
 今はペットでも、グレート・ピレニーズは元々護衛犬です。見知らぬ人や犬が、自分のテリトリーだと考えるエリアに侵入したり、物音がすると強く警戒した反応を示します。不審だと感じれば、防衛本能から、追い払おうと走りだしたり、飛びかかって攻撃しようとすることもあるので飼い方にも注意が必要です。

 グレート・ピレニーズは大きいので、驚いた人が倒れただけでも、大けがになります。子犬のうちにしっかりコントロールする、しつけをしなければなりません。
 リードを引っ張る力も強いので、「スワレ」「フセ」「マテ」「コイ」などを身につけたり、ついて歩く、定位置に戻るなどの服従訓練を子犬のうちに行う方がよいでしょう。飼い主だけでは難しい場合は、調教師やトレーナーなど専門家に子犬のしつけを依頼することも考えましょう。
 また、山岳の牧草地を走り回る強靭な体力を持つので、しっかりと運動をさせる飼い方を心がけましょう。

ドーベルマンの子犬の飼い方のポイント


・ドーベルマン氏の護衛
 19世紀末、ドイツで税金徴収の仕事をしていたフリードリッヒ・ルイス・ドーベルマンは、自分の護衛と相手への威嚇になる優秀な警護犬を作るため、ジャーマン・シェパード・ドッグやロット・ワイラー、マンチェスター・テリア、ジャーマン・ピンシャーなどを交配させて、ドーベルマンの原型となる犬を作出しました。


・筋肉質で、強面の容姿
 引き締まった全身筋肉質の優美な体をもち、「犬のサラブレッド」とも呼ばれるドーベルマンは、耳を切って立てる断耳と断尾をした強面の容姿が特徴です。
 しかし最近では、ヨーロッパで断耳、断尾が禁止されたため、日本でも垂れ耳に長尾のドーベルマンを多く見かけます。
 JKC規定では、オスは体高68~72㎝、体重40~45㎏、メスは一回り小さく、大型犬です。


・忠誠心と縄張り意識の強い、警護や威嚇のための犬
 ドーベルマンは警護や威嚇のために生み出され、現在でも軍用犬や警察犬、番犬などとして活躍しています。
 飼い主には大変従順で、忠誠を尽くし、家族の中では、とても陽気で、明るく無邪気な性格です。家族に子どもがいても、いっしょに遊べて、子もりすらやってのけます。
 しかし、強い縄張り意識をもつため、見知らぬ人や犬に対しては、家族を守ろうと攻撃体勢入ってしまうことが多く、咬傷事件も絶えず、地域によっては危険品種に指定されています。
 

・子犬の飼い方でも、専門的な厳しいしつけを!
 ドーベルマンの飼い方で注意すべきなのは、警戒心や縄張り意識が強く、瞬間的に攻撃に出るところです。子犬のうちからしっかりと厳しいしつけをしないと、犬にも飼い主にも悲しい結果につながる、大事件が起こる可能性があります。
 犬の飼育初心者や、力の弱い人が散歩を担当する場合は、飼うべきではない犬種だと知っておいてください。

 ドーベルマンは学習能力が高く従順な犬ですが、家族の中でのふるまい、リーダーシップ、他の犬や人と出会った時のふるまい、事故を防ぐ対策、制止、必要とする十分な運動量など、飼い主も本気になって飼い方を学ばなければいけません。
 ドーベルマンの飼い方に慣れていない場合は、専門の調教師やドッグトレーナー、訓練所にに依頼するとよいでしょう。

2013年11月22日金曜日

オーストラリアン・シェパードの子犬の飼い方のポイント


・アメリカ原産の「オーストラリアン」
 「オゥシー」という愛称で親しまれるオーストラリアン(Australian)・シェパードは、アメリカのカリフォルニア州が原産の牧羊犬です。
 1800年代にアメリカへやってきた移民たちが連れてきた犬が、自然交配し、誕生しました。容姿が似ているラフ・コリーやボーダー・コリー、スムース・コリーなどのほか、グレート・ピレニーズも入っているそうです。
 名前は、これらの犬たちがオーストラリア経由でアメリカにやってきたことに由来するそうです。


・多くの犬種の長所を生かした、運動能力
 多くの犬種の血が入ったオーストラリアン・シェパードは、運動能力が大変高いです。農場や牧場の家畜をまとめるだけでなく、護衛の素質もあり、多方面に役立つ牧羊犬として、アメリカの農場や牧場で活躍しました。
 忠実に仕事に取り組み、1日中走り回っても疲れ知らずのタフさがあります。


・勇敢でありながら、陽気で愛情深い
 オーストラリアン・シェパードは、常に主人の様子を目で追い、気にかけている、大変優秀な牧羊犬なので、かなり難しい状況判断も瞬時にこなすことができます。
 性格も陽気で明るく、温厚で、飼い主に対しては忠実です。

 しつけは入りやすく、指示を与えられ、仕事をすることに喜びを見いだす犬種なので、子犬のときからどんどんしつけをするとよいでしょう。牛の群れをコントロールする能力のある犬ですが、小動物や子どもを軽く咬んでコントロールしようとする習性があるので、注意しましょう。


・子犬の時から精神も肉体も充実させる飼い方を!
 オーストラリアン・シェパードはスタミナがあり、朝晩に1時間以上は引き運動が必要です。子犬の時から引っ張り癖をつけないようにしつけましょう。 運動が足りなかったり、一匹での留守番が多く、ヒマな状態が長く続くと、ストレスが溜まり、破壊行動を繰り返す場合があります。

 運動をたっぷりさせることが、飼い方の基本ですが、子犬の精神面と肉体面を両方を使ってチャレンジできる遊びやトレーニングにも挑戦させてあげましょう。
 オーストラリアン・シェパードのために時間を費やして、アジリティやアウトドアなどを一緒に楽しめる飼い主が、飼育するべき犬種です。

日本スピッツの子犬の飼い方のポイント


・登録犬数日本一からの転落…
 日本スピッツのルーツは諸説がありますが、1920年ころに日本に来た、大型の白いスピッツを小さく改良して、現在の真っ白な小型の、日本スピッツになったのではないかといわれています。
 昭和20~30年代の高度成長に大流行し、登録された犬の4割を日本スピッツが占めるほどの圧倒的な人気でしたが、乱繁殖によって、よく吠える神経質な日本スピッツが増えて、「キャンキャンよく吠える、うるさい犬」のレッテルが張られてしまい、人気が衰えていきました。


・品種改良で、温和で無駄吠えの少ない犬に
 1990年代には1000頭を割り込んでしまった日本スピッツですが、熱心なブリーダーによって、明朗で活発な性格でありながら、無駄吠えがかなりおさえられるように品種改良され、現在にいたります。
 現在の日本スピッツは、性格はおとなしいですが、好奇心は旺盛で、人や犬に対しても穏やかに接することができるようになりました。


・愛情と穏やかさで警戒心をほぐす飼い方を
 家族には従順な日本スピッツですが、繊細なところがあるので、飼い方によっては、ほかの人や犬に対して警戒心が強くなってしまう場合もあります。
 常に愛情を持って、穏やかに接してあげる飼い方を心がければ、飼い主の気持ちが伝わりやすくなり、安心感を与えてあげることができるでしょう。


・飽きっぽいので、子犬のしつけは根気よく!
 日本スピッツはJKC規定では体高30~38cmで、個体差はありますが、体重5~11㎏くらいの中型犬サイズになる犬種ですので、子犬のときから、最低限のしつけは必要です。
 賢い犬種で、物覚えは悪くないですが、長時間、集中力を維持するの苦手で、すぐに飽きてしまいます。明朗で遊ぶことが大好きな性格なので、子犬が興味を持つ遊びの中に、しつけを取り入れるとよいでしょう。焦らず根気強く取り組んでください。
 繊細なので、よいところを褒めて伸ばしてあげる飼い方が効果的です。

ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアの子犬の飼い方のポイント


・「ウェスティ」の愛称で親しまれる、真っ白なテリア
 スコットランド原産の、ケアーン・テリアから時々生まれる白い子犬は、「虚弱」を理由にずっと淘汰されていました。
 19世紀にポルタロックの領主エドワード、ドナルド・マルコム大佐が、キツネ狩りの際に、キツネと間違えて誤射することを避けるために、ほかの白い犬種とも交配させ、真っ白な猟犬を作出しました。


・性質には個体差も…。
 ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアは、性質の個体差が非常に大きい犬種です。ドッグフードのCMに起用されるような、愛くるしい容姿をしており、穏やかで、おとなしいものもいれば、活発で遊びが好きなものや、気が強く頑固なテリア気質の強いものもいます。
 ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアは、スコットランド原産のテリアの中では、もっとも友好的といわれますが、このような個体差があることを理解した上で、ブリーダーとよく話して、両親の性質をきちんと見極めた上で、購入することをおすすめします。


・テリア気質が強いと、しつけが入りにくい場合も…
 ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアは家族に対しては友好的ですが、誰に対しても愛想を振りまくわけではありません。見知らぬ人や犬に対しては警戒心を示し、まず相手の様子を伺い、近寄るか、一緒に遊ぶか、遠ざかるかなどを、しっかりと確認して判断しようとします。
 テリア気質が強い犬の飼い方で多くの飼い主が苦労するのは、自立心が強く、気が強くとても頑固なため、しつけが入りにくい点です。

 ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアの個性を理解した上で、子犬のころから繰り返し忍耐強くしつけに取り組みましょう。
 元は猟犬なので、ボール遊びなど、猟犬らしさが発揮できる遊びの中に、しつけを取り入れるとよいでしょう。









ボルゾイの子犬の飼い方のポイント


・時速50kmで走るオオカミ狩りの犬
 ボルゾイは何百年も前から、ロシアでオオカミやキツネを追う猟犬として活躍していました。ロシアの土着犬とサルキー・タイプを交配して、基礎となる犬が作出されたそうです。美しいスタイルをしたボルゾイは、本国ロシア帝国の貴族たちだけでなく、イギリスのビクトリア女王をはじめ、イギリス貴族にも人気を博しました。

 ロシアン・ウルフハウンドと呼ばれていましたが、1936年、ロシア語で「俊敏」を意味するボルゾイに改名されました。ローチ・バックと呼ばれる猫背の空気抵抗が少ない体型と、長い脚で走行時速50kmにもなるそうです。


・穏やかで、飼い主に忠実
 ボルゾイは穏やかで優しく、飼い主に対して大変忠実な犬種です。
JKC規定ではオスは体高75~85cm、メスは68~78cmと、超大型犬ですが、おとなしく、あまり吠えることもなく、落ち着いているため、日本でも運動の時以外は室内で過ごさせる飼い方が可能です。しかし、体格が作られる成長期の子犬は、かなりやんちゃなので、外で放す飼い方が理想ですが、柵などを飛び越えるほど跳躍力があるので、注意が必要です。将来、超大型犬に成長することを念頭に置き、子犬のうちからしつけをすることが大事です。

 子犬のうちから甘やかした飼い方をして、わがままに育ててしまうと、成犬になったときに、飼い主の手に負えない犬になってしまうので、しっかりとしつけをしましょう。


・主人から離れて行動するサイト(視覚)ハウンド
 ボルゾイはサイト(視覚)ハウンドといわれ、優れた視覚で獲物を捉えて追う猟をしていた犬種で、1km先の動くものでも見分けることができるといいます。
 サイトハウンドは主人から離れたところで、自分の判断で行動して猟をしていたため、飼い主の指示を聞かない、しつけが入りにくいといわれることがあります。
 しかしながら、ボルゾイは覚えも良く、性格も陽気で、人懐っこいところがあるため、比較的しつけがしやすい犬種です。

 ただし、心が優しく、繊細なところがあるので、厳しいしつけは逆効果です。
 飼い主のことが大好きなので、飼い主が一緒に楽しみながら、褒めてしつけをするようにしてあげましょう。

2013年11月20日水曜日

狆の子犬の飼い方のポイント


・日本で改良された、日本唯一の愛玩犬
 狆は、中国から朝鮮経由でやってきたチベットの小型犬がルーツといわれ、ペキニーズにも繋がりがあるようです。
 『続日本記』には、732年に朝鮮から犬が贈られた記録があり、さらに『日本書紀』にも、672年に天武天皇に朝鮮から動物が贈られたと記され、これらは狆の可能性があるようです。

 しかし、シーボルトの記述では、戦国~江戸時代にかけて、ポルトガル人がマカオから持ち込んだペキニーズが、狆に改良されたとあります。
 どちらにせよ、海外から日本に持ち込まれて、和製漢字の「狆」(屋内で飼う「ちいさいいぬ」の意味)と呼ばれた犬が、改良されながら現在の姿になっていったようです。


・将軍綱吉に愛され、イギリス女王にも献上された犬
 狆は、近年の洋犬ブームで人気が衰退し、街で見かけることは少なくなりましたが、江戸時代には「犬公方」として有名な5代将軍徳川綱吉に愛され、盛んに繁殖が行われていたようです。
 1853年にはペリー提督がイギリスへ持ち帰った2頭の狆のうち、1頭をイギリスのビクトリア女王に献上したといわれています。
 

・抜け毛や体臭も少なく、おとなしいため、愛玩犬には最適
 狆は、シルクのようなふさふさとした毛並みをしていますが、抜け毛や体臭も少なく、室内飼育の愛玩犬としては最適です。
 明るく活発ですが、穏やかでおとなしい性格で、愛想もよいので、ほかの人や犬とも仲良くすることができます。

 小型の愛玩犬の飼い方で気をつける必要があるのは、飼い主に依存して、いつもそばにいたがるところです。わがままで言うことを聞かない「小さな暴君」にならないように、子犬のうちから、甘やかさずに育てましょう。


・室内での飼い方に必要な最低限のしつけ
 元々お座敷犬の狆に、あまり多くの運動は必要なく、利口で問題行動も少ないため、難しいしつけは必要ないです。
 しかし、室内で飼育をするので、「トイレ、食事のルール」「していいこと、悪いこと、許可が必要なこと」「止まって待つ」「定位置に戻る」など、最低限必要なしつけを、子犬のうちにきちんと教えてあげましょう。

 シルクのような毛並みも、ブラッシングを怠ると、すぐに毛玉になってしまいます。体を触らせるのが当たり前の飼い方を心がけ、日常のお手入れを嫌がらずにさせるようにしつけましょう。

シベリアン・ハスキーの子犬の飼い方のポイント


・スピッツに属する、エスキモー犬の一種
 オオカミ似たルックスを持つ、シベリアン・ハスキーは、シベリア北東部のエスキモーの一民族「チュクチ族」とともに暮らし、犬ぞりなどで活躍してきた犬種です。 そのルーツには、シベリアン・ハスキーをそのまま大きくしたようなアラスカン・マラミュートやサモエドが含まれているといわれています。
 「エスキモー」が「ハスキー」と呼ばれていたため、その名にハスキーが入ることになりました。


・漫画『動物のお医者さん』で大ブームに
 日本では、1990年代に漫画『動物のお医者さん』の大ヒットともに、シベリアン・ハスキー人気に火がつき、バブル景気真っただ中の時代に乗じて、一躍ハスキーブームが起こり、シベリアン・ハスキーがあちこちで見られるようになりました。


・犬の飼育の初心者には、飼い方が難しい
 シベリアン・ハスキーは、オオカミのようなきりっとした表情をしているため、怖そうに見えますが、陽気で楽天的な性格で、人や犬にも友好的です。
 中型犬の中でも大きく、極寒地で犬ぞりをしてきた、強靭な体力・持久力のある犬種なので、飼い方が難しく、犬を飼うのが初めての人にはおすすめできません。

 シベリアン・ハスキー大ブームの当時も、全く飼い方を知らない飼い主に飼われたシベリアン・ハスキーが起こす問題行動や、飼い主の飼育放棄が問題となりました。
 飼育を検討する際には、シベリアン・ハスキーが極寒地仕様の犬で、皮下脂肪も体毛も豊富で、暑さにとても弱いことや、運動不足によるストレス症状が強く出る犬種なので、相当量の運動を必要とすること、放浪、遠吠えをする性質があることなどをふまえ、適切な飼い方が可能かどうかしっかり考えることが大事です。


・好奇心が強く、いたずら好き
 シベリアン・ハスキーは好奇心が非常に強く、やんちゃでいたずらが好きな犬種なので、子犬のうちは破壊行動を繰り返すことが多いようです。
 攻撃性は低いものの、子犬のうちにやっていいことと悪いことを厳格に、忍耐強くしつけておかないと、飼い主に対しても唸ったり、威嚇するようなことがあります。
 強靭な体力があるので、散歩や運動はしっかり行う必要があります。
 シベリアン・ハスキーの飼い方は、簡単ではありません。しつけや散歩、運動をしっかり行い、適切なケアができる飼い主が飼うべきです。

ビション・フリーゼの子犬の飼い方のポイント


・フランス宮廷の愛玩犬
 ビション・フリーゼは、フランス原産の愛玩犬です。元々大西洋に浮かぶカナリア諸島の土着犬がイタリアに渡り、さらに、フランスがイタリア侵略をはじめたイタリア戦争の際に、フランスに渡ってきて、小型に品種改良され、上流階級の抱き犬として、フランス宮廷でも愛されてきました。
 JKCの規定では「体高は30cmを超えてはならず、小型であることが好ましい」とされています。


・個体差がでやすい
 カナリア諸島の土着犬のルーツには、大型のウォータードッグも交配されているため、ビション・フリーゼは今も個体差が大きく、体重3㎏くらいの超小型のものから、体重が10㎏はある中型犬並みのサイズのものまでいます。


・陽気で、人も犬も大好き
 ビション・フリーゼは明るく陽気で、人にも犬にも友好的です。家族に対してはとても従順ですが、独立心が強く少し頑固なところがあります。
 攻撃性は低いものの、子犬のうちから、最低限のしつけは繰り返しきちんとする必要があります。


・活発で、運動が大好きな小型犬
 ビション・フリーゼは独特なヘアスタイルをしているため、動作が緩慢かと思われがちですが、陽気でアクティブな性格の、とても活発な犬です。愛玩用小型犬の中では、かなり筋肉質な方で、階段の上り下りなども軽々とし、運動も大好きです。
 飼い方の基本は、たくさん散歩や運動をさせてあげることです。散歩や運動が足りないとストレスが溜まってしまうこともあるので気をつけましょう。


・ふわふわの巻き毛は、毎日のお手入れから
 ビション・フリーゼの飼い方で欠かせないのは、あの独特なヘアスタイルです。
 頭部全体が綿菓子になったようなふわふわしたヘアスタイルは、アメリカ人のトリマーが考えたもので、「パウダーパフ」と呼ばれています。

 あのヘアスタイルを維持するためには、毎日のブラッシングが欠かせません。
子犬のうちから、体を触らせることが当たり前になる飼い方を心がけて、手入れやトリミングをさせるようにしつけましょう。



ブルドッグの子犬の飼い方のポイント


・元々は闘犬だった、ブルドッグ
 雄牛(ブル)と犬たちを戦わせるブルベイティングという見世物競技がありました。その歴史は古く、残っている最初の記録は1209年といわれています。
 牛に対抗できる犬として開発されたブルドッグは、1568年にはすでにその名が定着していたようです。ブルベイティングは18世紀ごろまでイギリスで流行していましたが、1835年に禁止されることになりました。

 絶滅の危機を迎えたブルドッグでしたが、愛好家たちによって、闘犬の勇猛果敢で荒々しい性格が取り除かれる繁殖が行われ、番犬や愛玩犬として飼われるようになりました。現在では当時のブルドッグの面影を残すのは容姿のみで、優しく温厚な性格の、とてもおとなしい犬種となりました。


・見た目とは違い、とても甘えん坊
 ブルドッグはとても甘えん坊で、いつも飼い主のそばにいて、甘えていたいと思っています。かつての闘犬の面影はなく、警戒心も薄いため、番犬にすら不向きなほどです。穏やかで、とにかくおっとりした性格は、年齢を重ねるとますます、おっとりのんびりしたものになっていきます。


・賢く、洞察力が鋭い
 ブルドッグは、じっと様子を観察し、冷静に分析する賢さを持っています。
 子犬のころは活発に動き回りますが、年齢とともにあまり動きたがらなくなります。問題行動も少なく、しつけや飼い方にそれほど神経質になる必要はありません。
 しかし、最低限のしつけは、子犬のうちにきちんとしておくことが大事です。


・長生きさせる飼い方のポイントは、肥満防止の運動
 闘犬時代のブルドッグは、足も長く、もっと筋肉質の体をした、いわゆる、普通のルックスでした。しかし、ブルベイティング禁止後の改良の結果、頭が大きくなり過ぎて、自然分娩ではメスの骨盤を胎児が通過できないため、ブルドッグの繁殖は、ほとんどが人の手による帝王切開を要する、不自然なものになっています。

 また、マズル(鼻面)が短すぎるため、呼吸器に負担がかかりすぎるなど、多くの身体的な問題を抱えています。
 成犬になり、年齢が進むにつれ、動きたがらなくなり、肥満が加速する傾向があるので、子犬時代から継続して、散歩をさせるようにし、とにかく太らせないことが大事です。









バーニーズ・マウンテン・ドッグの子犬のしつけ方


・古代ローマ起源のマウンテン・ドッグ
 バーニーズ・マウンテン・ドッグは、スイスのアルプスで、農産物や乳製品などを運ぶ荷車を引いていた犬で、グレーター・スイス・マウンテン・ドッグ、エントレブッハー・マウンテン・ドッグ、アッペンフェラー・キャトル・ドッグとともに、スイス原産のマウンテン・ドッグ4犬種の1つです。

 スイスでは、ベルナー・ゼネンフント(ベルンの山犬)と呼ばれおり、べルナーが英語読みで「バーニーズ」となり、バーニーズ・マウンテン・ドッグと呼ばれるようになりました。その祖先は、古代ローマに存在した、マスティフのような犬だと考えられています。


・温厚で賢く、番犬としても活躍
 バーニーズ・マウンテン・ドッグはJKC規定では、オスが体高64~70cm、牝は58~66cmとなっており、個体差はありますが、成犬になれば体重は40㎏以上になる、大型犬の中でもかなり大きな犬種です。

 大型犬の性格がよく出ていて、穏やかで優しく、温厚な性格です。
 元々、極寒のアルプスで力仕事を黙々としていた作業犬なので、仕事熱心で、家族を守るための番犬としても有能に働きます。小さな子どもとも仲良く遊ぶことができ、子どもの面倒もみることができる優しい犬です。


・かなりやんちゃな子犬時代
 成犬になれば、とても穏やかになるバーニーズ・マウンテン・ドッグも、子犬のときにはかなりやんちゃで、イタズラも激しく、飼い方に手を焼いてしまう飼い主も多いようです。
 体が大きく体重も重いうえに、力仕事をしてきたので、引っ張る力もとても強いです。引きずられて怪我や事故にならないように、子犬のときにしっかりとしつけるようにしましょう。
 賢く、学習能力も高いので、難しいしつけでも覚えることができます。

 温厚な性格の犬ですが、成長すればかなり大きくなるので、子犬のときのしつけがとても重要です。大きい犬の飼い方に共通することですが、大きくなってからでは、やんちゃすぎて飼い主だけでは難しいと感じたら、早いうちに、調教師やドッグトレーナーなどにも相談してみましょう。





アメリカン・コッカー・スパニエルの子犬の飼い方のポイント


・イギリスからメイフラワー号でやってきた犬が祖先
 1620年に、イギリスからメイフラワー号でアメリカ大陸に渡った移民たちの中に、2頭の犬がいて、そのうちの1頭がイングリッシュ・コッカー・スパニエルだったといわれています。
 その後も移民たちによって、多くのイングリッシュ・コッカー・スパニエルがアメリカに持ち込まれ、中でも、頭部が丸くマズル(鼻先)が短い犬を、愛玩用として改良したのが、アメリカン・コッカー・スパニエルといわれています。


・映画『わんわん物語』のレディは、アメリカン・コッカー・スパニエル!
 大変美しい絹糸のように滑らかな毛をもち、映画『わんわん物語』では、ヒロインのレディとして登場し、人気を集めました。
 アメリカン・コッカー・スパニエルはアンダーコートの毛量が非常に多く、皮膚が弱いため、ブラッシングが欠かせません。子犬のうちから体を触られることに慣れさせる飼い方を心がけ、ブラッシングを嫌がらないようにしつけましょう。


・陽気で、かなり活発
 アメリカン・コッカー・スパニエルは明るく陽気な性格で、賢く、物覚えもよく、初めての人や犬に対してもフレンドリーな犬種です。
 飼い方が難しい犬ではないので、初めて犬を飼う人や、年配の方、子どものいる家庭にも向いています。ただし、甘えん坊で、飼い主への依存性が高いため、子犬のうちから人や犬に慣れさせる飼い方をすることが大事で、しっかり社会性を身につけさせましょう。


・元猟犬の飼い方は、しっかり運動が基本!
 アメリカン・コッカー・スパニエルは元々猟犬で、スタミナがあるため、毎日しっかり散歩をさせ、あわせて定期的な運動もさせてあげましょう。活発な性格なので、散歩や運動が足りないと、ストレスが溜まってしまい、問題行動をおこしやすくなります。
 JKC規定では、オスは体高38.1cm、メスは35.6cm(どちらも±1.25cmまで可)と中型犬のサイズがありますが、小型犬に多い膝蓋骨脱臼を発症しやすいといわれています。子犬の飼い方で特に注意が必要な点は、あまり激しい運動をさせすぎないよう、気をつけることです。

ボストン・テリアの子犬の飼い方のポイント


・コントラストが魅力!「タキシードを着た紳士」
 ボストンテリアといえば、タキシードを着ているような特徴的な毛色と、愛きょうのあるユニークな顔が魅力です。
 ルーツは、すでに絶滅してしまったホワイト・イングリッシュ・テリアと、イングリッシュ・ブルドッグとの交配によって誕生したといわれています。

 イギリスをはじめ、ヨーロッパを原産とする犬は多いのですが、ボストン・テリアは19世紀後半のアメリカのボストンが原産です。アメリカの原産の犬としては、チェサピーク・ベイ・レトリーバーと、アメリカン・フォックスハウンドに次ぐ、古い犬種です。


・穏やかで、明るく、人懐っこい犬種
 ボストン・テリアは一見怖そうなルックスとうらはらに、温和で人懐っこく、人や犬に対しても友好的な犬種です。攻撃性はほとんどないので、番犬には向きません。
 物事に熱中しやすく、熱中しているときは、飼い主の言葉も耳に入りません。飼い方の上でも飼い主を悩ませるような問題行動はあまりありませんが、熱中している時でも、飼い主に注意が行くように、子犬のうちからしつけをすることが大事です。


・ガッチリ体型の力持ち、引っぱり癖対策は子犬のうちに。
 ボストンテリアはその体重によって、3つのサイズに分けられます。
 体重6.8㎏未満のライト、6.8~9㎏未満のミドル、9~11.35㎏のヘビーと、いずれのサイズにしても、ガッチリした体つきです。

 小型犬の中では力が強い犬種なので、散歩のときにリードをぐいぐい引っ張って歩くクセがつくと、女性や子どもでは、力負けして引っ張られ、怪我をしてしまうこともあります。子犬のうちから、散歩の主導権は飼い主にあると、しっかり認識させる飼い方を心がけましょう。子犬も成犬も、引っ張りグセが激しいときには、飼い主と犬の双方が飼い主主導の歩き方を練習する、リーダーズウォークに取り組んでみるのもよいでしょう。


・熱中症に気をつけて!
 ボストン・テリアの飼い方で注意すべきなのは、夏の暑さには弱く、熱中症になりやすい点です。鼻が短い犬種の飼い方に共通することですが、真夏は散歩だけでなく、室温の調整にも十分注意をしてください。

イタリアン・グレーハウンドの子犬の飼い方のポイント


・古代エジプト時代までさかのぼれる、古代犬種。
 イタリアン・グレーハウンドは歴史あるとても犬種です。
 6000年前の古代エジプトの墓から、よく似た犬のミイラが見つかっており、また、約2000年前(西暦79年)のヴェスヴィオ火山の噴火で滅亡してしまったローマの属国ポンペイの跡からも、イタリアン・グレーハウンドらしき犬の骨が見つかっています。


・温厚で明るく、愛情豊か
 明るく陽気で温厚な性格で、飼い主に対しては従順ですが、知らない人や犬に対しては、警戒心を持ちやすく、緊張で震えてしまう臆病なイタリアン・グレーハウンドも見受けられます。
 子犬のうちから、人や犬に対して慣れさせ、社会性を身につけさせる飼い方を心がけましょう。成犬になってからのしつけでは、臆病な性質をなかなか直しにくいので、子犬時代の飼い方で免疫をつけてあげることが肝心です。

 また、イタリアン・グレーハウンドの多くは、自立心があり、あまり人や犬にかまわれることが好きではないので、その犬の個性を尊重しながら、必要なしつけは根気よく行うようにしましょう。


・小さくてもハウンド犬なので、しつけはしっかりと!
 JKC規定では、オスメスともに体高32~38cm、体重は最高5㎏と、体の大きさに対して、細い犬種です。最近ではハウンド(獣猟犬)としてよりも、ドッグレースに出ることが多くなり、より速く走るために、全身を筋肉に覆われた、ガリガリの細いルックスになっています。
 小型犬ですが、運動量は膨大なので、しっかり散歩や運動をさせてあげることがこの犬種の飼い方の基本であり、飼い主の条件です。

 また、元はハウンド犬なので、行ったら行きっぱなしにならないように、子犬のうちにしっかり呼び戻しのしつけをしておきましょう。


・足が細いため、怪我に気をつけましょう
 イタリアン・グレーハウンドの飼い方で気をつけるべき点は、足の怪我です。
 足が細いため、ちょっとした高さからのジャンプが、骨折につながることもあります。運動は必要ですが、激しい運動には気をつけるようにしましょう。

2013年11月19日火曜日

シェットランド・シープドッグの子犬の飼い方のポイント


・「シェルティー」の愛称で親しまれる、優美な牧羊犬
 原産地はイギリスの北方シェットランド諸島で、何世紀にも渡って牧羊犬として活躍しました。
 ラフ・コリーにそっくりなルックスをしていますが、ラフ・コリーをそのまま小型化した犬種ではなく、シェットランド・シープドッグを作出する間に、ラフ・コリーも交配しているために似たそうです。


・穏やかで、賢く、飼い方も易しいペット
 シェットランド・シープドッグは日本でも大ブームがあり、1990年代までは常に人気犬種のトップ10に必ず、入っていました。
 人気が下がったのは、牧羊犬の習性でよく吠えたことが原因だそうですが、現在では人気も落ち着き、ブリーダーの安定した繁殖のおかげで、あまり吠えなくなりました。

 性格は穏やかで、大変賢く、洞察力に優れています。牧羊犬だったため、人間の言葉をよく理解するので、しつけが入りやすく、のみこみも早いです。
 中型犬ですが、落ち着いていて、あまりリードを引っ張ることもないので、犬を飼うのが初めての人や、年配の方、子どものいる家庭でも飼いやすい犬種です。


・神経質で、物音に敏感な場合も…
 たまに、神経質で、物音に敏感に反応し、パニックを起こしてしまうシェットランド・シープドッグもいます。子犬のうちから、様々な物音に慣れさせる飼い方を心がけ、物音がしても動じないようにしつけましょう。

 また、牧羊犬の血が騒ぎ、走っているものを追いかける習性があります。
 子犬のうちに、きちんと呼び戻しのしつけをしておけば、猟犬のように行きっぱなしにはなりません。
 シェットランド・シープドッグは大変賢く、「この時はこうだった…」ということも理解できるので、一貫性のあるしつけをするようにしましょう。


・牧羊犬なので、運動不足にならない飼い方を
 優雅なルックスをしていますが、元々、牧羊犬なので、相当量の運動が必要です。
簡単なお散歩だけでは満足せず、ストレスが溜まってしまうので、日常のお散歩もたくさんして、定期的にドッグランなどで自由に走らせるなど、運動に重点を置いた飼い方をしてあげましょう。






ペキニーズの子犬の飼い方のポイント


・中国宮廷の門外不出の愛玩犬
 ペキニーズは中国の宮廷の歴代皇帝によって、長らく門外不出の神聖な犬として守られてきました。
 チベット仏教の聖都ラサ市が原産といわれている、ラサ・アプソをダライ・ラマが歴代中国皇帝に献上する習慣があったといわれ、ペキニーズのルーツはラサ・アプソといわれています。


・ぬいぐるみのようなユニークなルックス
 ペキニーズはJKC規定では、オスは5㎏、メスは5.4㎏を超えてはならないとされています。かなり骨太な骨格をしているため、同じくらいの大きさの小型犬と比べると、体重はずっと重いです。
 まっすぐな長毛はダブルコートで、アンダーコートは大変豊富です。

被毛が伸びそろったフルコートの状態になれば、全体の毛をひきずって歩くような、
ぬいぐるみのようなユニークなルックスをしています。
 飼い方で注意すべきことは、鼻がつまっているため、暑さには大変弱く、熱中症にかかりやすい点です。


・愛情深いが、用心深く警戒心が強い
 家族に対しては愛情深く、従順で忠実ですが、自尊心が高く、自立しているため、
愛想を振りまいたりはせず、大変マイペースです。
 体を揺らしながら、のんびりと歩くため、あまり活発ではありません。
 ペキニーズの飼育には、年配の方や落ち着いた環境の中での飼い方が向いています。


・独立心が強く、頑固なため、しつけは入りにくい
 ペキニーズは独立心が強く、頑固な性格で、気まぐれなところもあるため、しつけが入りにくい犬種ですが、あまり活発ではなく、吠えることも少ないため、問題行動で悩まされることは少ないようです。
 しかし、子犬のうちに、最低限のしつけだけはしておきましょう。
 気まぐれなので、しつけをされることがあまり好きではありませんが、子犬の旺盛な食欲を利用して、おやつを使ったしつけをすると効果的です。


・体重管理に配慮した飼い方を
 食欲旺盛で太りやすい体質なので、肥満に悩まされる飼い主も多いようです。
子犬のうちは、おやつを使ったしつけもよいですが、成犬になったあとは、運動量に見合ったおやつの量にするよう、注意が必要です。

2013年11月17日日曜日

ビーグルの子犬の飼い方のポイント


・世界的人気キャラクター、スヌーピーのモデル
 ビーグルといえば、世界的に有名な人気キャラクター、スヌーピーのモデルとして知られています。スヌーピーのように明るく陽気で、遊ぶことが大好きな犬種です。
 JKCでは、嗅覚で獲物を追跡する嗅覚ハウンドに分類され、そのルーツは、紀元前のギリシアだといわれていて、祖先はウサギ狩りに使われていた犬だそうです。


・最も小さいハウンド犬
 以前はビーグルのサイズが安定していなかったため、今のビーグルよりも、ずっと大きいビーグルや、ポケットに入るくらい小さいサイズのビーグルもいました。
 現在のJKCの理想体高は、最低33cm、最大40cmと固定されました。
 ハウンド犬の中では、ビーグルが一番小さい犬種です。


・遊び好きで、とてもやんちゃ
 ビーグルは、遊びが好きで、とてもやんちゃですが、温厚な性格なので、子どもとも仲良く遊ぶことができます。甘えん坊なので、一人になると不安で寂しくなってしまい、物音などに敏感に反応して、吠え続けてしまうこともが多いです。

 ビーグルを飼うなら、つねに家族が誰か家にいるような家庭が適しています。ずっとお留守番をさせてしまうような飼い方は、おすすめしません。


・活発で、エネルギーに溢れ、とても丈夫!
 とても活発で、エネルギーが有り余っているような犬種なので、散歩や運動をしっかりさせてあげる必要があります。定期的にドッグランなどで自由に走り回らせるなど、運動でストレスを発散させる飼い方を工夫してください。
 また、ビーグルは行ったら行きっぱなしになってしまうことが多いので、子犬のうちに、呼び戻しのしつけを必ずしておきましょう。


・「森のトランペッター」の飼い方
 ビーグルの飼い方で要注意の、飼い主を悩ませる問題行動は、なんといっても無駄吠えです。散歩ですれ違う際だけでなく、家の中からも道行く人や犬に対して吠えたり、体に対して声が大きい上に、とても響くので、子犬のうちから、無駄吠えをさせないよう、しっかりとしつける必要があります。ビーグルは性格が頑固なところがあるので、子犬のうちに、きちんとしつけることが大事です。

ボーダー・コリーの子犬の飼い方のポイント


・今も現役で活躍する牧羊犬
 ボーダー・コリーは8~11世紀にかけて、ヴァイキングがトナカイ用の牧畜犬として持ちこんだのがルーツと言われています。その後、ラフ・コリーや土着の牧羊犬と交配し、今の形になりました。

 ボーダー・コリーという名前は、原産地がスコットランドとイギリスの国境(ボーダー)のノーザンバーランド付近だったことによります。日本で知られているラフ・コリーやシェットランド・シープドッグなどの多くが、すでに牧羊犬としてはあまり活躍していない中、ボーダー・コリーは羊毛の盛んなオーストラリアやニュージランドで、今もなお、現役で働いています。


・犬のIQランキングでは1位に…
 牧羊犬として働いてきたボーダーコリーは、抜群の運動能力をもっています。一日中、羊を追って走っていても疲れ知らずなので、そのスタミナは相当なものなのです。広い敷地内を自由に走らせる飼い方が難しい、日本の一般家庭で飼育する場合、相当量の散歩や運動を覚悟してください。

 飼い主への忠誠心が非常に高く、知能が高いために、自分で考えて行動することができます。逆にいえば、運動が満足にできない飼い方では、パワーが過剰に余ってしまい、ストレスが溜まって激しい破壊行動を起こしたり、飼い主の制止も聞かずに、脱走してしまうことがあります。

 ボーダー・コリーの飼い方で大切なことは、多くの時間を費やして散歩や運動をさせてあげることです。子犬のときから、きちんとしつけが出来る人だけが飼うべき犬種です。


・子犬のときから、しっかりしつけを!
 ボーダー・コリーは大変賢い犬種なので、しつけたことはすぐに覚えることができます。責任感も非常に強いので、仕事を与えられることに生きがいを見いだし、与えられた仕事は一生懸命こなそうとします。1つのことできるようになったら、次のしつけ…と、どんどん課題を与えてあげる飼い方がよいでしょう。

 飼い主が犬の信頼を得られれば、ボーダー・コリーは天下無敵の、最高のパートナーになってくれます。



キャバリア・キングチャールズ・スパニエルの子犬の飼い方のポイント


・日本では「キャバリア」「キャバ」の愛称で人気
 キャバリア・キングチャールズ・スパニエルは、イギリス王室の愛玩犬として愛されてきた犬種です。16~18世紀の肖像画には、小さなスパニエルの姿がよく描かれています。イングランド王のチャールズ1世、チャールズ2世がキャバリア・キングチャールズ・スパニエルの愛好家で、常に一緒に連れて歩いていたので、「キングチャールズ」と名づけられました。

 チャールズ2世時代の肖像画に残された、スパニエルを復元させようとし、パグなどを交配し、現在のキャバリア・キングチャールズ・スパニエルが作出されました。


・初めてでも、飼い方が比較的やさしい
 おっとりした優しい風貌からは、のんびりした印象を受けますが、社交的で、遊び好きですな犬種です。人懐っこく、人や犬にもフレンドリーで、警戒心がないので、初めて犬を飼う場合や、年配の方や小さい子どものいる家庭でも、飼いやすい犬種といえます。


・「キャバリア」とは騎士という意味
 「キャバリア」とは騎士という意味です。キャバリア・キングチャールズ・スパニエルは騎士のように堂々としていて、物おじせず、相手のことを見定める目を持っています。攻撃性も低く、あまり吠えることがありません。

 子犬のときから甘やかして育てると、飼い主との上下関係が崩れてしまう場合があります。飼い方のポイントは、主従関係をはっきりさせて、毅然とした態度を取ることです。子犬のうちから、リーダーは飼い主であることしっかりと認識させるような飼い方を心がけましょう。あまり大きな問題行動はありませんが、頭のよい犬種なので、子犬のときから、必要最低限のしつけはきちんとするようにしましょう。


・飼い方の注意点は心臓疾患
 キャバリア・キングチャールズ・スパニエルは屋外飼育も可能な丈夫な犬種ですが、子犬の時から先天的に心臓疾患を抱えているケースがとても多いです。1歳ですでに33%、4歳以上では60%が、主に僧帽弁閉鎖不全症と見られるデータもあるので、少しでも異常を感じられたら、すぐに動物病院に連れて行くようにしましょう。
 また、肥満になりやすい犬種なので、食事管理にも注意をしましょう。

ミニチュア・ピンシャーの子犬の飼い方のポイント


・ドーベルマンに似ているが、まったく別系統
 ミニチュア・ピンシャーはドイツ原産の小型の愛玩犬で、番犬としても有能です。祖先を同じくするドーベルマンと色や形などルックスがに似ていることから、ドーベルマンを小型化した犬種と思われることも多いのですが、その歴史はドーベルマンよりも古く、17世紀にはすでに存在し、当時の絵画や彫刻にも、ミニチュア・ピンシャーが残されています。


・小さいながらも、とてもアクティブ!
 JKCでは理想体高25~30cmで、体重も4~6㎏とされている、小型犬ですが、大変活発で、エネルギッシュです。スタミナがあり、運動神経も優れているので、毎日しっかり散歩や運動をさせることがミニチュア・ピンシャーの飼い方の基本です。


・明るく、陽気な性格でも、警戒心が強いところも…
 明るく、陽気ですが、自尊心の高い性格です。
 飼い主にはとても忠実ですが、勇敢で、プライドが高く、警戒心が強いため、見知らぬ人や犬に対して、容赦なく、吠えかかることがあります。

 無駄吠えが激しい場合があるので、子犬のうちから、無駄吠えをさせないように、きちんとしつけをする必要があります。小さくてかわいらしい子犬時代ですが、甘やかさず、根気強くしつけをすることで、一緒に暮らすためのルールを教えましょう。


・飼い方の基本は、たくさん運動をさせること!
 ミニチュア・ピンシャーは活発で、遊ぶのが大好きなので、
たくさんお散歩や運動をさせてあげましょう。
 小型犬よりも、中型犬の運動量を目安に散歩をさせるとちょうどいいでしょう。
 子犬のうちに社会性を身につけさせる飼い方を心がけると、警戒心を低く抑えられ、問題行動を抑制することができます。


・足が細いため、骨折に気をつけましょう
 ミニチュア・ピンシャーの飼い方の注意点は、足が細く、ちょっとしたことで、骨折や脱臼といった、大けがをしてしまうことが多いことです。スタミナがあり、ジャンプ力もありますが、あまり無理をさせないようにして、飼い主の制止をちゃんと聞けるよう、子犬のうちから、しつけをすることが怪我の防止にもつながります。

子犬のしつけ方・飼い方